夜中に天井裏からカリカリと音がする、押入れの奥を片付けたらちぎれた紙くずと黒いフンが出てきた。そんなときに、ネズミの巣がどこにあって、自分で取っていいものなのかを調べている方が多いと思います。
先に答えを書きます。ネズミの巣は、私が担当した現場の半分以上で天井裏にありました。巣は紙くずや断熱材を丸めた塊で、フンと黒いこすりあとをたどると見つかります。押入れや家具の裏の巣は自分で片付けられますが、天井裏・壁の中・床下の巣は、ネズミを捕って侵入口をふさがないとすぐに作り直されます。
私は害虫駆除業者として年間800件以上の現場に出ています。この記事では、巣ができる場所と見つけ方、自分で取ってよい巣と業者に任せる巣の境目、片付け方、巣を作らせない対策の順に書きます。
ネズミの巣は天井裏がいちばん多く、現場の半分以上で見つかる
ネズミの巣がいちばん多いのは天井裏です。私が担当した現場では、半分以上で天井裏に巣がありました。ほかには壁の中、床下、押入れの奥、冷蔵庫や食器棚の裏、使っていない下駄箱の中で見つけています。
共通しているのは、人が何か月も触らない、暖かい、巣の材料になる紙や布がある、の3つです。東京都多摩府中保健所の「ねずみ対策」も、天井裏や壁の中のほか、冷蔵庫やタンスの後ろ、雨戸の戸袋、引き出しの中を挙げています。つまり、ふだん開けない場所ほど先に疑ってください。
天井裏の巣は断熱材をちぎって作られる

天井裏には断熱材が敷き詰められていて、ネズミはこれをちぎって巣にします。冬でも暖かく、台所の天井や壁のすき間から食べ物を取りに下りられるので、ネズミにとって条件がそろった場所です。
天井裏に巣があると、天井板に糞尿のシミが出ることがあります。夜に天井から音がして、天井の一角に茶色いシミが広がってきたら、その真上に巣がある可能性が高いと考えてください。天井裏まで上がるのは、ほぼクマネズミです。
壁の中の巣は天井裏から下りてきて作られる

天井裏と壁の中は建物の中でつながっているので、天井裏に入ったネズミがそのまま壁の中に下りて巣を作ることがあります。コンセントのまわりにすき間がある家では、そこから部屋に出てきます。
壁の中の巣は、壁を壊さないと取り出せません。保健所の資料も、取り出せないときはネズミがいない間に侵入口をふさぐよう書いています。
床下の巣は通風口から入ったネズミが作る

床下には、基礎の通風口のガードが外れたり割れたりしたところから入ってきます。床下は家じゅうにつながっているので、台所の配管のすき間から室内に上がってくることもあります。
私が担当した現場には、天井裏から壁の中、床下まで、すべてにネズミの巣ができていた家がありました。床下で見つかるのはクマネズミとドブネズミです。
押入れの巣は奥にしまった布団や衣類に作られる

何年も出し入れしていない布団や毛布、衣類は、そのまま巣の材料になります。押入れは室内なので暖かく、台所まで近いのも理由です。
寝室の押入れから巣が出てくると、かなり気持ちが悪いと思います。ただ、ここは手が届くので、後で書く手順で自分で片付けられます。
冷蔵庫や食器棚の裏の巣はモーターの熱で暖かい

冷蔵庫は一年中モーターが動いていて、裏側が暖かくなります。水回りも近く、段ボールや食品の袋が置かれていると、それを集めて巣にします。保健所の資料には、冷蔵庫の後ろにフンがたくさん落ちていた写真が載っています。
使っていない下駄箱の空き箱が巣になっていた

数は多くありませんが、下駄箱の中の巣もありました。ゴキブリ駆除の依頼で調査していたとき、下駄箱の奥に置かれた靴の空き箱を開けたら、中がネズミの巣になっていました。玄関は外から近く、季節外の靴や空き箱は何か月も動かさないので、ネズミに選ばれます。
ネズミの巣は紙くずの塊で、フンと黒いこすりあとが目印

ネズミの巣は、鳥の巣のような形ではありません。チラシや新聞紙、ティッシュ、ビニール袋、布、断熱材を細かくちぎって固めた塊です。保健所の資料で写真が載っている巣は、チラシ・新聞紙・スーパーのレジ袋・透明のビニール袋でできていました。
ゴミの塊にしか見えないので、見ただけでは巣だと気づかない方がほとんどです。決め手は、まわりにフンが落ちているか、かじった紙くずが散っているかです。
業者はラットサインをたどって巣を探す
私たち駆除業者は、巣そのものではなくラットサインを探します。ネズミが通ったあとに残る、フン・こすりあと・かじりあとのことです。
こすりあとは、ネズミの体の脂と汚れが壁や柱について、黒く光って見える跡です。ネズミは毎日同じ道を通るので、跡が濃くなっていく方向に巣があります。
ラットサインが出やすいのは、次のような場所です。
- 部屋の天井の四隅
- ブレーカーなど配線が集まっている場所
- 天井裏の梁
- 床下から立ち上がっている柱
- 水回りと床の境目
天井の点検口から懐中電灯で照らして、梁に黒い跡が続いていれば、その先に巣があります。点検口から見える範囲に跡が無ければ、天井裏の奥か壁の中です。
天井裏の音がネズミかハクビシンかは音の重さで分かる
天井裏の音は、ネズミでなくハクビシンのこともあります。ハクビシンの相談は、ほとんどがネズミと間違えて来ます。
ネズミの音は「カリカリ」「キュキュ」と軽く、ハクビシンは「ゴトゴト」「バタバタ」と大きく重い音です。ハクビシンはフンが大きく、毛があちこちに落ちていて、侵入口もネズミよりかなり大きな穴です。音が重いと感じたら、ハクビシンの駆除業者の記事を先に読んでください。
音の重さで迷うときは、聞こえる時間帯も手がかりになります。ネズミは夜中から明け方、ハクビシンは夕方から動き出します。屋根裏の音が夜中か夕方かで動物を絞る方法に、時間帯ごとの表を載せています。
ネズミの種類で巣の高さが変わり、天井裏ならクマネズミ
家に入るネズミは、クマネズミ・ハツカネズミ・ドブネズミの3種類です。巣が天井裏や2階にあれば、ほぼクマネズミと考えて構いません。保健所の資料でも、東京都で相談されるネズミのほとんどがクマネズミです。
種類が分かると、巣を探す場所を絞れます。見た目と寿命の違いはネズミの種類と寿命の記事にまとめています。
クマネズミは天井裏や壁の中など高い場所に巣を作る

クマネズミは柱や配線を伝って上へ登るのが得意です。警戒心が強く、人の気配がある場所を避けて、天井裏や壁の中、家具の裏に巣を作ります。10円玉くらいの穴があれば入ってきます。
ハツカネズミは物置や倉庫に巣を作りやすい

ハツカネズミは家ネズミの中でいちばん小さく、1cmほどのすき間から入ります。家の外の物置や倉庫に巣を作ることが多いのですが、天井裏や2階まで上がってくることもあります。
ドブネズミは床下や水回りなど低い場所に巣を作る

ドブネズミは体が大きく、高い場所へはあまり上がりません。巣を作るのは床下や水回りの近くです。そのかわり歯が強く、私が担当した現場では、コンクリートの壁に穴を開けて入っていたドブネズミがいました。
自分で取ってよい巣は、手の届く収納と家具の裏だけ
自分で片付けてよいのは、押入れ・クローゼット・下駄箱・冷蔵庫や家具の裏など、立ったまま手が届く場所の巣です。天井裏・壁の中・床下の巣は、片付けるより先にネズミを捕り、侵入口をふさぐ必要があります。
| 巣の場所 | 自分で片付けられるか | 理由 |
|---|---|---|
| 押入れ・クローゼット・下駄箱 | できる | 手が届き、ほこりが部屋に広がる前に袋に入れられる |
| 冷蔵庫・食器棚の裏 | できる | 家具を動かせば届く。配線のかじりあとも一緒に確かめる |
| 天井裏 | 難しい | 梁の上を歩くので天井板を踏み抜くおそれがある。断熱材の下は見えない |
| 壁の中 | できない | 壁を壊さないと届かない。侵入口をふさぐことで対処する |
| 床下 | 難しい | 狭く、点検口から奥まで入れない家が多い |
この表で見てほしいのは、「難しい」「できない」の3か所が、どれも侵入口とつながっている点です。巣だけ取ってもネズミは残っているので、数日で別の場所に作り直されます。
ネズミの巣はアルコールで湿らせてから袋に入れて捨てる

巣を片付けるときは、手袋とマスクをつけ、巣とまわりのフンに消毒用アルコールを吹きかけて湿らせてから、ペーパーで包んで袋に入れます。乾いたまま掃くと、フンや巣くずのほこりが舞い上がるためです。袋の口は固く縛って捨ててください。
巣を取ったあとは、巣があった場所とネズミが通った場所をアルコールで拭きます。保健所の資料では、フンが落ちていた場所は消毒用アルコールで拭き取る程度でよく、調理台や食器など食べ物に触れるものはよく洗って消毒するよう書かれています。必要以上に怖がらなくて大丈夫です。
使い捨ての手袋は、作業が終わったら外側を内側に裏返して外し、そのまま捨てます。
天井裏や押入れの奥はほこりが多いので、マスクは顔に密着する防じんマスクのほうが安心です。
フンの見分け方と、触れたときに気をつけたいことはネズミのフンの記事にまとめています。
巣を捨ててもネズミを捕らないと別の場所に作り直される
巣を捨てただけでは、ネズミはいなくなりません。人が片付けている間はどこかに隠れていて、数日で別の場所に巣を作り直します。巣を片付けるのと同じ日に、粘着シートを置いてください。
私が現場で使っているのは、楽天でも売っている普通の茶色い粘着板です。一戸建てなら、室内のすき間に3〜5か所、天井裏に5か所ほど置けば、たいてい足ります。枚数が要るので、まとめ買いできる業務用の粘着板が割安です。粘着シートにエサは置きません。1匹かかると他のネズミが警戒して寄ってこなくなるので、エサを置くのは、潜んでいる数が少ないと分かっているときだけです。
殺鼠剤を使う場合、私は即効性のものではなく遅効性のものを選びます。どこで死ぬかは分からないので、天井裏で死んだネズミのにおいが出ることもあります。保健所の資料も、ネズミがどこで死ぬかは定かではないとしたうえで、死体は見つけ次第取り除くよう書いています。殺鼠剤の選び方はおすすめの殺鼠剤の記事で比べています。粘着シートと殺鼠剤の置き方を含めた駆除の手順全体は、自分でできるネズミ駆除の方法に書きました。
巣を片付けたあと、イエダニに刺されることがある
巣を片付けたあとに、足を何か所も刺されて赤く腫れたら、イエダニを疑ってください。イエダニはネズミについていて、巣からネズミがいなくなると、人を刺しに天井裏から下りてきます。ダニの相談を受けたとき、私はネズミ用の粘着シートを一緒に置いて、ネズミが原因かを確かめています。
刺され始めたら、一度は市販のくん煙剤で部屋を処理してみてください。それで収まらなければ、業者に頼んだほうが早く片付きます。
くん煙剤が届く範囲と、天井裏や壁の中のダニの扱いはネズミの巣から出るダニの駆除で説明しています。
ネズミの巣を放置した家は、1年で駆除費が5万〜10万円に上がった

巣を放置して困るのは、ネズミが増えて駆除費が上がることです。私が担当した現場では、1年前なら数匹の駆除で2〜3万円で終えられたのに、1年で数十匹に増えて5万〜10万円かかった家がありました。巣は繁殖の場所なので、残っている限り数は増えます。
増えると、天井や壁のシミとにおいも広がります。糞尿が天井板や壁の中に染み込むと、巣を取っただけではにおいが消えず、張り替えになることもあります。においの消し方はネズミのにおいの記事に書いています。
巣を作らせないのは、えさ・巣材・侵入口の3つを断つこと
保健所の資料が勧めている対策は、えさを与えない、巣を作らせない、侵入口をふさぐ、の3つです。特にクマネズミは毒えさやトラップにかかりにくいので、この3つが効きます。
食べ物と段ボールを出しっぱなしにしない

ネズミは食べ物がある家に住み着きます。米やパン、油、調味料は蓋つきの容器にしまい、ペットのえさは夜に片付けてください。段ボールや紙袋、空き箱も巣の材料になるので、押入れや下駄箱にため込まないようにします。押入れの布団を年に一度でも出し入れしておくと、巣を作られても早く気づけます。
侵入口は防鼠パテと金属の板でふさぐ

ネズミが入りやすいのは、基礎の通風口、エアコンの配管穴、排水管と床のすき間、屋根と天井裏のすき間です。クマネズミは10円玉くらい、ハツカネズミは1cmくらいの穴から入るので、思っているより小さな穴も対象になります。
配管まわりのすき間は、かじられにくい防鼠パテで埋めます。私たち業者も、キクネンという防鼠パテを使っています。
通風口のように空気を通す必要がある穴は、パテでふさがず、穴の空いた金属の板(パンチングメタル)を当てます。ただし、私が担当した現場には、アルミの網を食いちぎって入ったネズミもいました。ネズミが何度も来ている穴には、厚みのある板を選んでください。
侵入口の探し方はネズミの侵入経路の記事で場所ごとに説明しています。ふさぐまでの間、においで寄せつけない忌避剤を使う方法はネズミの忌避剤の記事で比べています。
天井裏・壁の中・床下の巣は、業者の無料調査で場所から確かめる

天井裏や壁の中から音がするのに巣の場所が分からないなら、業者に調査を頼んでください。ネズミ駆除の業者は、巣の撤去から消毒、侵入口の封鎖までまとめて行うところがほとんどです。
一般的な戸建ての駆除費用は3万〜5万円で、大半は天井裏の作業の手間です。殺鼠剤・粘着シート・忌避剤・パテを自分でそろえると、それだけで1〜2万円かかります。天井裏に上がれないなら、道具を買う前に見積もりを取ったほうが無駄がありません。住んでいる市区町村で殺鼠剤の配布や捕獲器の貸し出しをしていないかは、ネズミ駆除の助成金と役所の無料支援で確かめられます。
見積もりでは、「巣の撤去」「消毒」「侵入口の封鎖」が金額に含まれているかを1行ずつ確かめてください。封鎖を別料金にしている業者もあり、ここで総額が変わります。
天井裏の音が毎晩続いていて、巣の撤去から封鎖まで一度に任せたいなら、ネズミ駆除ザウルスが候補です。北海道・沖縄を除く全国で対応していて、最長5年の再発保証がついています。封鎖する箇所が多いと総額が上がるので、調査のときに封鎖の箇所数を聞いておくと、あとで金額がずれません。
東京・埼玉・神奈川・千葉にお住まいで、今日中に家を見てほしいなら、アールクリーニングも比べてください。ネズミ駆除は税込15,000円からで、公式サイトに再発保証の記載は無いので、保証まで任せたいなら1番、まず料金を知りたいなら2番です。
PR
1ネズミ駆除ザウルス
調査・見積もり無料、最長5年の再発保証つきのネズミ駆除ザウルス
- 料金の目安
- 税込25,000円〜
- 対応エリア
- 全国(北海道・沖縄・一部地域を除く)
- 受付
- 24時間365日受付
- 保証
- 最長5年の再発保証
- 施工
- 自社施工(下請けなし)
向いている人天井裏の足音やフンが続いていて、再発保証つきで根本から止めたい人
注意点総額は広さと封鎖する箇所の数で変わる(〜60㎡で税込50,000円が目安)。出入口のふさぎは5,000円の追加。ネズミがいるかの確認だけを頼むと別料金
2アールクリーニング
首都圏は最短10分で到着・出張費と見積もり0円のアールクリーニング
- 料金の目安
- 税込15,000円〜
- 対応エリア
- 東京・埼玉・神奈川・千葉(エリア外は出張料3,000円〜)
- 受付
- 年中無休(電話は9:00〜18:00)
向いている人首都圏で、今日中に家を見に来てほしい人(最短10分で到着)
注意点清掃・殺菌・侵入口の封鎖は別に見積もり。再発保証は公式サイトに書かれていないので、見積もりのときに確認する
東北〜関西の29都府県にお住まいで、再発保証の長さで選びたいなら、害獣退治屋さんにも見積もりを頼めます。ネズミ駆除は13,000円からで、最長10年の再発保証がつきます。
PR:ネズミ・ハクビシン・コウモリの駆除は害獣退治屋さん(東北〜関西の29都府県)公式サイトはこちら
関西・東海にお住まいで、頼む前に総額を決めておきたいなら、害獣害虫駆除王が合います。ネズミ駆除の料金は税込29,800円(定額)で、侵入口の封鎖は別に見積もりが出ます。
PR:自社施工で、ネズミ駆除は定額29,800円の害獣害虫駆除王公式サイトはこちら
業者ごとの料金と保証を並べて比べたいときは、ネズミ駆除業者の選び方と6社の比較を読んでください。
よくある質問
ネズミの巣を取ればネズミはいなくなりますか?
いなくなりません。巣を取っても、ネズミは家の中のどこかに隠れていて、数日で別の場所に巣を作り直します。巣を片付けるのと同じ日に粘着シートを置き、侵入口をふさいでください。
天井裏に巣があるか、自分で確かめる方法はありますか?
天井の点検口から懐中電灯で照らし、梁や柱に黒く光るこすりあとが続いていないか、フンが落ちていないかを見ます。跡が続いていれば、その先に巣があります。天井裏を歩くと天井板を踏み抜くおそれがあるので、点検口から見える範囲で確かめてください。
壁の中に巣がある場合はどうすればいいですか?
壁を壊さないと巣は取り出せないので、ネズミがいない時間に侵入口をふさぎます。侵入口が分からないときは、業者の調査で探してもらうのが確実です。
殺鼠剤を使うと天井裏で死んでにおいませんか?
天井裏で死ぬこともあります。殺鼠剤を食べたネズミがどこで死ぬかは分からないので、においが出たら死骸を探して取り除いてください。天井裏に上がれないなら、殺鼠剤より粘着シートを先に使うほうが後始末が楽です。