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ハチ駆除

スズメバチは粘着シートで捕れる?駆除業者が戻りバチ用と答える理由

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スズメバチが軒下や庭に何度も来て、売り場でスズメバチ用の粘着シートを見つけた。置くだけで減るなら、スプレーを持って巣に近づくより安全に思えます。

スズメバチは粘着シートで捕れます。ただ、捕れるのはシートに来た1匹ずつで、巣の中で育っているハチは減りません。メーカーのイカリ消毒も、自社の捕獲シートを「捕獲用」とし、駆除には駆除剤を勧めています。

私は害虫駆除業者として年間800件以上の現場に出ていて、以前はハチの現場も担当していました。現場ではネズミ用の粘着板をよく使いましたが、置きっぱなしにしたことはありません。駆除の日に手に持って、飛び回るハチを捕る道具でした。

市販品のどれがオオスズメバチに使えないか、置くなら守る温度と場所、小鳥がかかったときの対処、何匹もかかったら業者を呼ぶ目安までまとめました。買う前に、自分の家の状況がどれに当たるかを確かめてください。

スズメバチは粘着シートで捕れるが、巣のハチは減らない

スズメバチは粘着シートで捕れますが、減るのはシートに触れた個体だけです。巣は残り、中では次の働きバチが育ち続けます。粘着シートが役に立つのは、駆除の日に飛び回るハチと、あとから戻ってくるハチを捕るときです。

スズメバチの粘着シートで捕れるのは、シートに来た1匹ずつ、駆除の日に飛び回るハチ、あとから巣の跡に戻ってくるハチ。減らないのは、巣の中の数十〜数百匹、土の中のオオスズメバチの巣、これから生まれる働きバチ

スズメバチの巣は、夏から秋にかけて数十匹から数百匹になります。粘着シートに毎日何匹かかかっても、巣の中で生まれる数には追いつきません。シートに何匹もかかるのは、むしろ巣が近くにある合図です。

イカリ消毒の「スズメバチハンター スズメバチ捕獲シート」の説明でも、使う場面は「巣の場所がわからないとき」と「巣の駆除後に戻ってくるハチの捕獲」の2つです。巣そのものをどうにかしたいなら、粘着シートではなくスプレーか業者の出番になります。巣の駆除を自分でしてよい範囲は、スズメバチ駆除の記事に書いています。

スズメバチ用の粘着シートはオオスズメバチが対象外

市販の「スズメバチ用」の粘着シートでも、オオスズメバチを対象から外している製品があります。イカリ消毒の捕獲シートの適用害虫は「スズメバチ(オオスズメバチを除く)、アシナガバチ」です。買う前に、パッケージの適用害虫の欄を見てください。

業務用のネズミ用の粘着板。薄茶色の板に粘着剤が塗られている

駆除の現場で使っていたのは、スズメバチ専用の品ではなく、業務用のネズミ用の粘着板です。オオスズメバチを捕るときも同じ板を使っていました。ネズミ捕りシートのメーカーのトザックスも、自社のシートは「スズメバチも捕獲できる粘着力があります」と答えています。

種類対象大きさ・枚数向いている使い方
イカリ消毒 スズメバチハンター 捕獲シートオオスズメバチを除くスズメバチ、アシナガバチ2枚入。黒い耐水紙軒下に吊るして、飛んでくるハチを捕る
業務用イーボード(ネズミ用)ネズミ(メーカーの表示)216×336mm、50枚入。防水駆除の日に手に持つ。巣1つに5〜10枚
プロボードL(ネズミ用)ネズミ(メーカーの表示)335×215mm、10枚入試しに少しだけ持っておく

この表で見てほしいのは、使い方の列です。吊るして待つならスズメバチ用、自分で巣を落とす日に手に持つならネズミ用の大判、と分かれます。ネズミ用は大判で、ハチを呼ぶことを考えて作られた品ではないので、手に持って使う前提で選びます。

軒下に来るハチを、巣に近づかずに捕りたい人には、黒い台紙のスズメバチ用が合います。殺虫成分を使っていないので、薬剤をまきたくない軒下でも使えます。2枚入りなので、軒の東側と西側のように、ハチが来る2か所に分けて試せるのも助かるところ。

Amazonの評価は5点満点で3.6(76件)です。「戻ってきたスズメバチが簡単に捕れた」という声がある一方、「怖くて良い場所に置けなかった」「蛾ばかり捕れた」「小鳥がかかった」という低い評価もありました。件数は増えるので、読むときは最新の画面で確かめてください。

アシナガバチの巣を自分で落とす予定があるなら、業務用のネズミ用を先に買っておきます。巣1つで5〜10枚を使い、防水なので、余った分は次の年に回せます。店の表示では1枚100円ほどで、2枚入りの専用品より1枚あたりが安い計算です。

10枚だけ欲しいなら、同じ大きさのプロボードLがあります。ネズミの粘着シートの選び方はネズミ捕りの記事にまとめています。

駆除業者は粘着板を置かずに、手に持って飛ぶハチを捕る

駆除業者は、粘着板を巣のそばに置いて待つ使い方はしません。巣に薬剤をかけたときに飛び出すハチや、外から戻ってきたハチを、粘着板を手に持って捕まえます。私の現場でも、粘着板は駆除作業の最中に使う道具でした。

駆除業者の粘着板の使い方3つ。1は巣に薬剤をかけ、飛び出したハチを手に持った粘着板で捕る。2はオオスズメバチが暴れたら粘着板を二つ折りにして両面で挟む。3は殺虫剤をかけた粘着板は粘着が落ちるので新しい板に替える

飛んでいるスズメバチは、殺虫剤が少しかかったくらいでは落ちません。向かってくるハチに、殺虫剤を吹き続けるより、粘着板を振って当てるほうが早く片が付きます。巣1つに5〜10枚を用意するのは、ハチがかかった板を次々に替えていくためです。

オオスズメバチも、ネズミ用の粘着板で捕れます。私の現場で逃げられたことはありません。それでも、逃げられるのではと思うほど暴れます。そのときは、粘着板を二つ折りにして両面の粘着で挟むか、殺虫剤をかけて止めます。

ここで気をつけたいのは、殺虫剤をかけた粘着板は粘着が落ちることです。かけたあとの板にはもう次のハチがくっつかないので、新しい板に替えます。アシナガバチの巣を粘着板で落とす手順でも、スプレーはかかったハチにさっとかける程度にしています。

「業者は置かないのに、売り場には置いて使う商品が並んでいるのはなぜか」と思うかもしれません。業者は巣を落としてその日のうちに戻りバチまで片付けるので、置いて待つ必要がありません。家で置いて使うのは、巣がどこにあるか分からないときや、業者が帰ったあとに戻ってくるハチが気になるときです。

置いて使うなら人が通らない軒下に吊るし、毎日見る

粘着シートを置いて使うなら、人やペットの通り道から外れた軒下に吊るし、毎日かかり具合を見ます。イカリ消毒の推奨使用温度は10〜35℃で、極端に暑い日は粘着剤が溶けて流れ出すおそれがあるとしています。

  1. ハチが飛んでくる方向と時間を、家の中から1日見ておく
  2. 玄関・勝手口・洗濯物を干す場所・犬や猫の通り道から離れた軒下を選ぶ
  3. 巣が見えている場合は、巣の真下や出入口の前には置かない
  4. 台紙の穴にひもを通して吊るすか、平らな場所におもりで留める。ひもとおもりは製品に入っていない
  5. 西日が長く当たる場所を避け、夏の昼は粘着剤が垂れていないか見る
  6. 毎日、何匹かかっているかを数える。ハチ以外の虫で粘着面が埋まったら替える

3番は、巣の場所が分かっている人ほど守ってください。Amazonのレビューには「怖くて良い場所に置けなかった」という声があります。巣の入口のそばに置きに行くのは、巣を落としに行くのと同じくらい危ない作業です。置ける場所が巣の近くしかないなら、粘着シートより先に業者の見積もりを取ります。

6番で数えるのは、業者を呼ぶかどうかを決める材料になるからです。毎日何匹もかかる日が続いたら、巣が近くにあると考えてください。

庭木のそばの粘着シートには小鳥がかかる

粘着シートを庭木や生け垣のそばに置くと、シートにかかった虫を食べに来た小鳥がかかることがあります。池田市の保護センターも、屋外の粘着シートで小鳥が捕まる例を挙げています。花や実のなる木の近くには吊るさないでください。

小さな花をつけた庭木の枝にとまるスズメバチ

Amazonには、イカリ消毒の捕獲シートに「スズメ(鳥)が捕まってしまった」という評価がありました。京都市動物園は、粘着シートにかかった鳥ははがすときに強いショックを受け、そのまま死ぬことも多いと書いています。

小鳥がかかったときは、無理にはがさないでください。池田市の保護センターは、粘着剤に小麦粉をふりかけてべたつきを抑え、すぐにセンターへ運ぶよう案内しています。骨が細く折れやすいので、羽を家で洗うのもやめます。運び先が分からなければ、市役所に電話して、野鳥を受け入れてくれる施設を聞いてください。

かかったスズメバチは動かなくなっても針に触らない

粘着シートにかかったスズメバチは、動かなくなっていても素手で触りません。回収するときは手袋をして、シートごと袋に入れて捨てます。オオスズメバチのように暴れている場合は、シートを二つ折りにして両面で挟んでから袋に入れます。

  1. 長袖・長ズボン・厚手の手袋を身につける。巣が近いなら防護服を着る
  2. 暴れているハチがいれば、シートを二つ折りにして両面で挟む
  3. 挟めないときは殺虫剤をかけて止める
  4. トングでシートをつまみ、ゴミ袋に入れて口を縛る
  5. 殺虫剤をかけたあとは粘着が落ちているので、続けて使うなら新しいシートを吊るす

回収のときにほかのハチが飛んでくるなら、近くに巣があります。そのまま作業を続けず、いったん家に入ってください。

巣が近くにある家で、回収のたびに近づくのが怖い人は、フェイスネットと手袋のついた防護服を1着持っておきます。上下と手袋の3点がそろったセットなので、首や手首にすき間ができにくく、シートを外す数分のあいだ刺される心配をせずに済みます。

暴れるハチを止めるスプレーには、スズメバチ用と書かれたものを選びます。アース製薬のスズメバチマグナムジェットプロは、オオスズメバチを除くスズメバチが対象です。どのスプレーを選ぶかはハチ駆除のスプレーの記事に比べてあります。

春の女王バチは4〜5月に誘引トラップで捕る

来年の巣を防ぐために春の女王バチを捕るなら、使うのは粘着シートではなく、においで呼ぶ誘引トラップです。名古屋市は、越冬から目覚めた女王バチが飛ぶ4〜5月にトラップを仕掛け、6月以降は働きバチを呼ぶのでやめるよう案内しています。

私は、春の女王バチ対策に粘着シートを勧めたことはありません。スズメバチ用の捕獲シートも、メーカーが挙げる使い道は巣の場所が分からないときと戻りバチの2つで、女王バチの予防は入っていません。

誘引トラップは、置く場所を間違えるとハチを家に寄せます。名古屋市は、庭木など家のまわりの木に高さ2mほどで吊るすよう書き、軒下やベランダのように建物に近い場所ではあまり捕れないとしています。6月に入ったら必ず外してください。

前の年に軒下に巣を作られた家で、4月に何かを始めたいなら、吊るすだけの捕獲器が手軽です。フマキラーのハチ超激取れは、誘引剤の入った容器にスズメバチを誘い込む2個入りの捕獲器で、メーカーは持ちを約1か月としています。4月に吊るして5月に替えれば、6月に外すまでの2か月を2個でまかなえます。

粘着シートに毎日何匹もかかるなら、近くの巣を業者に頼む

粘着シートに毎日何匹もスズメバチがかかるなら、近くに巣があります。シートで捕り続けても巣は小さくならないので、巣を探して駆除してもらう段階です。屋根裏や土の中など、外から巣が見えない場合も業者に任せます。

Amazonのレビューには、古い蔵の軒でハチの出入りを見つけて吊るしたら、2〜3時間で数十匹かかったという声がありました。これはシートがよく効いた例でもありますが、すぐそばに大きな巣がある状態です。数十匹かかった翌日も同じように飛んでいるなら、シートを足すより巣を落としてもらうほうが早く終わります。

業者に頼むと、粘着シートより高くつくのでは、と迷う人もいるはずです。スズメバチの巣の駆除は、ミツモアの成約平均で14,981円でした。1回でこの金額がかかる代わりに、巣がなくなれば翌日からシートを吊るして数える必要もなくなります。料金が上がる条件は蜂の巣駆除の相場の記事に書いています。

業者料金の目安対応エリア保証施工
虫駆除ドットコム6,600円〜北海道・沖縄を除く全国無料再発保証10年(条件の記載なし)全国の加盟店に取り次ぎ
ムシプロテック税込8,800円〜全国公式サイトに記載なし全国の加盟店が施工(株式会社アシスト)
害虫駆除110番税込12,100円〜全国駆除後1年(エリア・加盟店で変わる)全国の加盟店に取り次ぎ
アールクリーニング税込8,000円〜東京・埼玉・神奈川・千葉公式サイトに記載なし公式サイトに記載なし
料金は公式サイトに出ている最低額です。税込・税抜の記載がない業者は、金額だけを載せています。

虫駆除ドットコムは戻りバチが続いたときの保証がある

巣を落としてもらったあとに、戻りバチや新しい巣が気になる人は、保証のある業者を選びます。虫駆除ドットコムの保証は、無料再発保証10年(条件の記載なし)です。粘着シートに翌週もハチがかかるような場合に、もう一度来てもらえるかは、最初の電話で確かめておくと安心です。

ムシプロテックは出張費をかけずに巣の場所を見てもらえる

粘着シートにはかかるのに巣の場所が分からない、という人は、まず家のまわりを見てもらうところから頼めます。ムシプロテックは出張費がかからず、受付は24時間365日です。ハチの駆除は危険作業にあたるため、現場に来てもらったあとで断ると最低作業料金がかかります。

夕方にハチの数が増えて、その日のうちに相談したいなら害虫駆除110番、首都圏で今日中に来てほしいならアールクリーニングも候補になります。

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スズメバチの粘着シートは駆除の日に手に持つ道具

スズメバチの粘着シートは、巣のハチを減らす道具ではなく、駆除の日に飛ぶハチと戻ってくるハチを捕る道具です。自分でアシナガバチや小さな巣を落とす予定があるなら、業務用のネズミ用粘着板を5〜10枚用意してください。

巣の場所が分からず、軒下に来るハチだけを捕りたいなら、黒い台紙のスズメバチ用を人の通らない軒下に吊るし、毎日数えます。オオスズメバチを捕りたい場合や、毎日何匹もかかる場合は、巣が近くにあるので業者に巣を探してもらってください。

よくある質問

オオスズメバチにも粘着シートは使えますか?

業務用のネズミ用粘着板なら捕れますが、イカリ消毒のスズメバチ用捕獲シートはオオスズメバチを対象から外しています。オオスズメバチは粘着板の上でもかなり暴れます。土の中に巣があるオオスズメバチは、自分で捕りに行かず業者に頼んでください。

粘着シートを置くとスズメバチが寄ってきますか?

イカリ消毒の捕獲シートは、殺虫成分も誘引剤も使わず、ハチが黒い色に向かってくる性質で捕ります。それでも黒い面にはハチが向かってくるので、玄関や洗濯物の近くには置かないでください。

100円ショップの粘着シートでもスズメバチは捕れますか?

パッケージの適用害虫にスズメバチが書かれていれば、捕獲用として使えます。オオスズメバチが含まれているか、屋外で使える耐水の台紙か、使ってよい温度の3点を見てから選んでください。

粘着シートに小鳥がかかったらどうすればいいですか?

無理にはがさず、粘着剤に小麦粉をふりかけてから、市役所か近くの保護施設に連絡してください。羽を家で洗うと傷めます。庭木や生け垣のそばには、はじめから粘着シートを置かないようにします。

自分での駆除が難しいときは、業者に見てもらうのも手です

どこも相談と見積もりは無料なので、料金と保証を見比べてから決められます。

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