ねずみ駆除

ネズミ駆除にバルサンは効果的?ネズミ燻煙剤(くんえんざい)の効果と使い方をプロがご紹介

2025年1月18日

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ネズミ駆除にバルサンは効果的?ネズミ燻煙剤(くんえんざい)の効果と使い方をプロがご紹介

このページにはネズミの写真が表示されることがあります。

  • 天井裏から物音がする
  • キッチンの食品が食い荒らされている
  • 部屋の中でネズミを見かけた

このようなネズミ被害に遭われている方は多いのではないでしょうか。ネズミ被害は放置していても収まる事はなく、ネズミは繁殖力が強いためどんどん増えて被害は悪化していきます。何より早期解決が重要なのです。

ネズミを駆除したいと思っても、素人が出来る事は限られています。殺鼠剤や粘着トラップを使用した駆除が一般的ですが、天井裏や床下での作業がメインとなるため、汚い場所に入りたくないでしょう。さらに、天井裏や床下はネズミの死骸や他の動物・虫と出くわす可能性もあるため、怖いと感じる方も多いはず。

そんな時、インターネットで検索して「バルサンでネズミを撃退できる」という情報を見た人もいるでしょう。しかし、実は普通のバルサンでネズミを撃退する事はできないのです。

多くの方が勘違いされているのですが、一般的なバルサン(燻煙剤)は虫に対して効果のあるものであり、ネズミ等の哺乳類に作用する成分は含まれておりません。そのため、バルサンを焚いただけでネズミを撃退する効果はないのです。ネズミを撃退するためには、ネズミ専用のものを使用しなければいけません。

この記事では、

この記事のポイント

  • ネズミ駆除に使用できるバルサン(燻煙剤)について
  • ネズミ駆除用バルサン(燻煙剤)のメリット、デメリットについて
  • ネズミ駆除用バルサン(燻煙剤)の効果的な使い方について

ネズミ駆除業者として働く私がプロの目線でご紹介します。

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市販のバルサンはネズミに効果がない

市販のバルサンはネズミに効果がない

多くの方は「虫を退治する煙式の薬剤=バルサン」と認識されているかもしれません。実は、一般市販されている「バルサン」という商品は、レック株式会社が販売している殺虫剤のことなのです。つまり、バルサンというのはあくまでレック株式会社が販売している商品の名前であり、煙式の殺虫剤は燻煙剤(くんえんざい)と呼ばれる部類に入ります。

「バルサン=燻煙剤」ではないのですが、この記事では分かりやすいように燻煙剤のことをバルサンと表記しています。

バルサンに含まれているのは殺虫成分

バルサンには殺虫成分であるピレスロイド系化合物やフェントキシカルブが含まれており、煙を発することによって家に潜んでいる虫への殺虫効果があります。主に家具の裏や天井裏に潜んでいるゴキブリ、ダニ、ノミに対して効果があり、煙を発して数時間で広い範囲を殺虫できるのが特徴。

バルサンは煙を広く噴射するため、人間に対して害が少ないように作られています。バルサンに含まれているピレスロイド系の殺虫成分は哺乳類に対して害が少ない成分であり、スプレータイプの殺虫剤など多くの殺虫剤で使用されています。

ネズミも哺乳類であるため、もし殺虫用バルサンを焚いたとしてもネズミを撃退するような効果は期待できません。

ネズミに効果のある燻煙剤は忌避燻煙剤

実は、殺虫用バルサンではなく、ネズミに効果のある燻煙剤も販売されています。

アース製薬から販売されている「ネズミ一発退場」という商品は、ネズミに対して効果のある燻煙剤。と言っても殺虫用バルサンとは違い、ネズミを駆除(殺鼠)する成分は含まれておりません。「一発退場」という名前の通り、ネズミを屋外に追い出すための燻煙剤です。駆除するのではなく、あくまでも追い出す、寄せ付けない、ための燻煙剤。

ネズミ駆除(忌避)用バルサンの効果

ネズミ駆除(忌避)用バルサンの効果

ネズミに対して効果のあるバルサン(燻煙剤)は、ネズミ一発退場のようにネズミに対しての忌避成分が含まれています。

ネズミは嗅覚が優れている動物なので、家に寄せ付けたくないのであればネズミが嫌う匂いがするものがおすすめ。アース製薬から販売されているネズミ一発退場は、ネズミが嫌うハッカやハーブの匂いがするように作られています。

含まれる成分期待できる効果
天然ハッカ油ハッカの葉から抽出される天然の精油。強い刺激臭があり、ネズミを寄せ付けない効果がある。
天然琉球ハーブ沖縄県産の植物で、ショウガ科に属するハーブ。辛味や香りが強く、ネズミに対しての忌避効果が期待できる。

あくまでもネズミを寄せ付けない(忌避する)ために作られており、ネズミを駆除(殺鼠)する成分は含まれておりません。ネズミを駆除するための殺鼠剤とは違い、毒性がないのがポイント。

厳密に言えばネズミ駆除用ではなく”忌避用”の燻煙剤なのですが、この記事では分かりやすいように駆除と表記しています。

さらに、忌避剤に含まれている成分は天然ハッカ油や天然ハーブ等の天然成分をもとに作られているため、より人体への被害が少ないように作られています。とは言っても、ネズミを追い出すほどの刺激臭がするため、燻煙剤を使用する時には使用方法をよく確認しましょう。

その他のネズミ忌避剤については、こちらで詳しくご紹介しています。

ネズミ忌避剤について詳しくはこちら

ネズミ駆除(忌避)用バルサンのメリット、デメリット

ネズミ駆除(忌避)用の燻煙剤は、屋内で使用すればネズミを多く外に追い出し、侵入しにくくさせるネズミ駆除用品。

一般的なネズミ駆除を業者に依頼すると3万円〜5万円ほどの費用がかかるケースが多いのですが、アース製薬のネズミ一発退場であれば1,000円以下で購入できます。安価にネズミを退治したい人には有効な商品でしょう。

そんなネズミ駆除用燻煙剤にもメリット、デメリットがあります。自分の用途に合うか、しっかり確認しましょう。

メリット

ネズミ駆除(忌避)用バルサンのメリット

ネズミ駆除用の燻煙剤にはいくつかのメリット、おすすめできるポイントがあります。一つひとつ確認してみましょう。殺鼠剤や粘着トラップを使用したネズミ駆除が良いのか、ネズミ忌避効果のあるバルサンを使用するのが良いのかは状況によります。

ネズミ駆除(忌避)用燻煙剤のメリット

  • 人体への影響が少ない
  • ネズミの死骸を見なくて良い
  • 専門的な知識がいらない
  • 手に入りやすく、使用方法が簡単

人体への影響が少ないため安心

ネズミ駆除用バルサンは殺鼠成分が含まれているわけではなく、あくまでもネズミを追い出す、寄せ付けない、ための燻煙剤。

使用されている忌避成分は天然ハッカ油や天然ハーブなどの天然素材であるため、人体への被害が少なく作られています。哺乳類に作用するような毒成分は使用されておらず、もしその煙を吸ってしまったとしても大きな被害につながることは考えにくいでしょう。

小さなお子さんやペットを飼われているご家庭では、室内に燻煙剤の成分が付着して、その成分が何かしらの形で口に入ってしまうことを懸念される方も多いはず。しかし、ネズミ一発退場などの忌避燻煙剤は上記のように毒成分を含んでいないたな、小さなお子さんやペットがいても安心して使用できます。

ネズミの死骸を見なくて良い

ネズミ駆除というと、ネズミの毒である殺鼠剤を使用して駆除したり、粘着トラップを設置して捕獲したりする方法が一般的です。素人でも出来るのですが、毒エサを使用したり、粘着トラップを設置するために天井裏や床下などの狭い場所へ入って作業する必要があります。そんな時にネズミの死骸に出くわすことも…。

殺鼠剤を使用していると、屋内でネズミが死んでしまうケースがあります。もし死骸が放置されてしまうと、そこにダニやノミ、病原菌が発生して二次被害を及ぼす可能性もあるため、ネズミの死骸は早めに回収しなければいけません。

殺鼠剤だけで完璧にネズミを駆除する(追い出す)のは難しく、屋内に居続けるネズミは粘着トラップを使用して捕獲しなければいけません。粘着トラップで捕獲するということは、捕まったネズミを回収しなければいけないということ。粘着トラップに捕獲されたネズミは生きていることも多く、害獣と言えどジタバタ動く小動物を回収するのは気持ちの良いものではありません。

ネズミ駆除用バルサンはネズミが嫌う匂い(煙)を発して、ネズミを家から追い出すようなもの。そのため、粘着トラップに捕まってジタバタ動くネズミや殺鼠剤で死亡してしまったネズミなどを回収する必要もありません。

専門的な知識がいらない

ネズミを駆除するためには殺鼠剤や粘着トラップを使用する方法が主流ですが、殺鼠剤や粘着トラップは適切に使わなければネズミを駆除できません。

殺鼠剤はネズミに食べさせることを目的とした毒エサです。殺鼠剤を食べたネズミは高血圧状態になり、徐々に目が見えにくくなっていきます。さらに喉が渇くようになるため、光と水分を求めて家の中から屋外へ出ていくという仕組み。

ネズミは嗅覚が優れているため、殺鼠剤を設置する時には人間の匂いが付かないよう徹底しなければいけません。また、ネズミは餌場(食料を食べる場所)と運動場(走り回る場所)を区別して生活しています。そのため、ちゃんとネズミの餌場となっている場所を調査し、その場所に殺鼠剤を設置しなければ効果がないのです。

粘着トラップに関しても同じく、人間の匂いがつかないように注意が必要、かつネズミが走り回るような運動場に設置する必要があります。ネズミは物の隙間を好むため、粘着トラップを設置する際もネズミの移動した痕(ラットサイン)をしっかりと調査して適切に設置しなければ効果がありません。

このようにネズミ駆除には専門的な知識と経験が必要なのですが、ネズミ駆除用バルサンは煙を焚くだけの駆除用品。設置タイプのトラップではなく煙を充満させる仕組みであるため、説明書の通りに使用すれば一定の効果が期待できます。

専門的な知識やネズミ駆除の経験がなくても使用できるというのは、大きなメリットでしょう。

手に入りやすく、使用方法が簡単

ネズミ駆除用バルサンはホームセンターやドラッグストア、インターネットでも簡単に購入できます。価格も一つ1,000円以下で購入できるため、ネズミ駆除を目的とした商品の中でもかなり安価なもの。

使用するにあたり専門的な知識や経験も必要なく、説明書の通りに煙を発生させればネズミを追い出すことが可能。ネズミがどこに潜んでいるかを特定することもなく、煙を充満させることによって隅々まで煙が行き渡り駆除(忌避)効果を発揮します。

簡単に購入でき、その日にサッと使えるのもネズミ駆除用バルサンの大きなメリット。

デメリット

ネズミ駆除(忌避)用バルサンのデメリット

ネズミ駆除用バルサンは専門的な知識がなく簡単に使え、なおかつネズミの死骸を回収するような必要もないためおすすめの商品。しかし、メリットばかりではなくネズミ駆除用バルサンを使用するには少しだけデメリットもあります。

そもそも駆除(殺鼠)を目的とした物ではなく、あくまで忌避効果が期待できる商品である点を理解するべきです。

ネズミ駆除(忌避)用燻煙剤のデメリット

  • 準備に手間がかかる
  • 使用中は入室できない
  • 効果が一時的
  • 効果が薄い場合もある

準備に手間がかかる

一般的な虫駆除バルサンと同じく、ネズミ駆除用バルサンも煙を発生させるタイプのもの。自宅の中に設置されている火災報知器が作動する可能性もあるため、使用前にはしっかりと火災報知器の場所を確認してカバーをかけておく必要があります。

火災報知器には熱感知タイプと煙感知タイプの2種類があるのですが、熱感知タイプのものはカバーをしなくても大丈夫。煙感知タイプの火災報知器が設置されているお家では、必ずカバーをかけておきましょう。

火災報知器専用のカバー等も販売されていますが、ポリ袋をかけて養生テープなどで密閉しても良いです。

ネズミ駆除用バルサンに使用されている成分は天然のハッカ油やハーブなので、使用する際に毒成分が部屋に滞留するような心配はありません。しかし、やはり煙状の忌避成分を付着したままにするのは気持ちが良い物ではないでしょう。

テレビやパソコンなどの電化製品、食器や子供のおもちゃなど口に触れる可能性のあるものにはカバーをかけておくのがおすすめです。

また、ハッカ油やハーブの成分によって真鍮(しんちゅう)製の家具や家電が錆びたり、変色する可能性があります。金属製の家具家電が置いてあるような場所ではそういったものにもしっかりとカバーをかけておきましょう。

燻煙剤を使用すること自体は簡単な操作なのですが、部屋の様々なものにカバーをかけたりという事前準備に手間と時間がかかります。

使用中は入室できない

ネズミ駆除用バルサンは煙状の忌避成分を部屋中に充満させることによって効果を発揮します。

天然成分が使用されているため人体への影響は少ないのですが、煙を発している(※蒸散と言います)時には部屋から離れる必要があります。

ネズミ一発退場の場合、セットしてから1分ほどで煙が出始めます。さらに10分ほど煙が出続け、短くても開始から約2時間は部屋に立ち入ることができません。2時間ほど経過すると部屋に充満した煙も落ち着くため、終了してから換気を行います。

天井裏や床下で使用する場合、部屋の中に煙が入ってこないような処理をしておけば大丈夫なのですが、隙間を完璧に塞ぐのは難しいのが現状。そのため、もし天井裏や床下で使用する場合でも発煙時には家から出ておくと安心でしょう。

最低でも2時間、もしくはそれ以上の間、家の中に入れないというのはデメリットとなるでしょう。さらに、蒸散終了後にはしっかりと換気しなければいけないのも少しだけ手間です。窓を開けやすい晴れた日に実施するのが良いですね。

効果が一時的

ネズミ駆除用バルサンはネズミが嫌がる匂い(ハッカ、ハーブ等)を煙状にして発することにより、ネズミを家の中から追い出すようなものです。バルサンを使用した後は部屋の中に少し清涼感のある匂いが残るのですが、その匂いは徐々に薄くなって気にならなくなります。

人間からすると匂いがなくなるのは良いのですが、匂いがなくなるということはネズミに対しての忌避効果も薄まっていくということ。忌避効果は永続するものではないのです。

ネズミは家の中で食料が手に入ると気付きその場所を気に入っている場合、匂いがなくなると戻ってくる可能性があります。部屋の大きさや状況によって異なるのですが、多くの場合ネズミ駆除用バルサンは数日程度の効果しかありません。数日経つとネズミが戻ってくる可能性があるのです。

ネズミ被害が発生しているということはネズミがどこかしらから侵入しているということ。ネズミ駆除用バルサンを使用したとしても、侵入口を塞がない限りネズミ被害は再発する可能性が高いのです。

効果が薄い場合もある

ネズミ駆除用バルサンを満遍なく行き渡らせることができれば、多くのネズミはその場所から逃げて屋外へ出ていくでしょう。

しかし、いくら煙状の薬剤であったとしても、室内の隅々まで完璧に行き渡らせるのは難しいもの。もし煙が入らないような隙間にネズミが潜んでいると、匂いが薄くなる数時間は屋内に隠れているかもしれません。室内の匂いが薄くなると、いつも通りに行動し始めてしまうのです。

さらに、ネズミの中には忌避剤が効きにくい個体もいます。ネズミ駆除用バルサンはあくまでも匂いがする煙であり、体に作用させるような薬剤ではありません。そのため、匂いに対しての耐性があるネズミには効果がありません。もし匂いに慣れてしまっていると、バルサンを焚いてもネズミはその場に居続けるでしょう。

効果が薄い可能性もあるため、ネズミ駆除用バルサンを効果的に使おうと思うと、複数箇所に設置し、なおかつ数日おきに複数回実施しなければいけません。自分でネズミを追い出そうとするのは、それだけ手間のかかる作業なのです。

ネズミ駆除(忌避)用バルサンの効果的な使い方

ネズミ駆除(忌避)用バルサンの効果的な使い方

ネズミ駆除用バルサンは市販されており、ネズミ駆除の素人でも簡単に使えるネズミ駆除用品です。使用方法が非常に簡単なのがメリットなのですが、より効果を発揮できるような使い方を駆除業者である私の視点でご紹介します。

ネズミ駆除用バルサンの使用方法

  •  プラスチック容器から薬剤缶が入ったアルミ袋を取り出し、付属の水袋の水を全部入れる。
  •  アルミ袋を開け、缶をそのまま取り出してください。
    ※使用直前に開封してください。(開封した状態で長時間放置すると、空気中の水分で少しずつ反応が進み、蒸散不良となります。)
  •  天井裏や床下、倉庫などネズミを追い出したい場所に(1)のプラスチック容器を置き、赤いシール面を上にして缶を水につけ、リング状のフタをする。(約1分で蒸散が始まります。)
    ※【注意】セット後は缶が熱くなるので、触れないでください。
  •  蒸散開始後2時間またはそれ以上、そのまま放置してください。(蒸散は約10分で終わります。)
    ●倉庫などでご使用の場合は、缶をセットしたら、外に出てください。
    ●天井裏でご使用の場合は、煙が室内に入らないようにしてください。
    ※光の加減で白い煙が見えにくいことがあります。

参照元:ネズミ一発退場 くん煙タイプ

天井裏や床下にも設置する

ネズミ駆除用バルサンは室内や倉庫で使用することを想定されているのですが、実際にネズミが生息しているのは天井裏や床下がメインとなります。部屋の中に設置するのももちろん重要なのですが、部屋の中に出没したネズミは天井裏や床下に住み着いていて、食料を確保するために出没しているだけの可能性が高いです。

そのため、バルサン(燻煙剤)を使用するのであれば、天井裏や床下へ優先的に設置しましょう。

天井裏や床下に燻煙剤を設置する場合、煙が室内へ入ってくる可能性が高いです。もし室内に煙が入ってきて欲しくない場合、事前に養生テープを用意しておき、隙間を養生テープで塞ぐようにしましょう。

天井裏への設置

天井裏への設置

天井裏への設置は、クローゼットや押し入れ、お風呂場などの天井に設置されている点検口から行います。点検口を開け、そこから天井裏に燻煙剤を設置します。天井裏へ入り込む必要はないのですが、設置場所の安全を確認するために脚立等を使用して中を確認しましょう。

よく天井点検口がついている場所

  • お風呂場の天井
  • クローゼット、押入れの天井
  • キッチンの天井
  • トイレの天井

天井裏に身を乗り出して燻煙剤を使用するのは難しく感じるかもしれません。しかし多くの燻煙剤は水を入れてすぐに煙が出るものではなく、水の中に薬剤を入れてから煙が出るまで1分ほどの時間があります。(ネズミ一発退場の場合)

時間に余裕があるので、慌てて作業せずにゆっくりと燻煙剤を設置しても大丈夫です。

天井裏に燻煙剤を設置した場合、天井の隙間から室内へ煙が入ってくる可能性があります。天井と壁には隙間がたくさんあるので、もし煙が入ってきて欲しくない場合は燻煙剤設置前に隙間を養生テープで塞いでおきましょう。点検口を閉めた後に点検口の淵を養生するのもおすすめです。

床下への設置

床下への設置

床下へ設置する場合も天井裏と同じく、点検口から作業します。

床下の点検口は見つけにくいかもしれませんが、キッチンに床下収納が付いている住宅の場合、床下収納ボックスを外すと家の床下へアクセスできます。収納ボックスに入っている物を一度出し、その箱をそのまま取り外すことが出来ます。

よく床下点検口がついている場所

  • キッチンの床下収納
  • 脱衣場の床
  • クローゼット、押入れの床

住宅によってはクローゼットの床に点検口がついている場合もあります。その場合、点検口の蓋を開けるだけで床下へアクセスできるので簡単。

床下で燻煙剤を使用する場合、設置の際に燻煙剤の缶を倒さないように気をつけましょう。焦って薬剤を投入すると、勢いで缶が倒れる可能性があります。燻煙剤の水に薬剤を入れてから煙が出るまでには1分ほどの猶予があるので、焦らず作業するのが重要。

床下に燻煙剤を設置したら点検口を閉めて、点検口の淵を養生テープで塞ぎましょう。

広い範囲に効果が出るようにたくさん設置する

ネズミ駆除用バルサンはネズミが嫌う匂いの煙を発してネズミを追い出すようなもの。煙状の薬剤が噴射されるため、建物や家具の隙間に作用するのが大きなポイント。

しかし、一箇所に設置するだけで家中に作用することはありません。ネズミ駆除用バルサンの効果範囲は8畳ほどのスペースであり、それ以上広いと煙の効果が届きません。さらに一般住宅の室内は壁も多く、天井裏スペースも狭いため1つの燻煙剤で効果が出る範囲は狭いと言えるでしょう。

ネズミ駆除用バルサンを使用する場合、ネズミ被害にあった場所だけピンポイントに使用するのでは意味がありません。煙でネズミを追い出し、匂い成分が残ることによって再侵入を防ぐようなものです。被害箇所だけではない広範囲に対して匂い成分を広げることによって、本来の効果を発揮します。

ネズミ一発退場の場合、1つで約8畳の広さに効果を発揮します。そのため、3LDKの天井裏に設置しようと思った場合は4つ~5つほど用意しておくと良いでしょう。

侵入口を特定して塞ぐ

侵入口を特定して塞ぐ

ネズミ被害に遭っていると言うことは、ネズミが家に侵入してくる侵入口があると言うこと。いくらネズミ駆除用バルサンでネズミを追い出したとしても、侵入口が開いているままでは再発してしまいます。

ネズミ駆除用バルサンを使用するのであれば、しっかりと侵入口を塞いで再発しないような措置が重要。

ネズミの侵入口として考えられる場所は以下の通り。このような場所を確認して、ネズミが入り込んだ痕跡がないか確認します。

ネズミの侵入口となる場所

  • 住宅基礎周りの通気口
  • 屋根と壁の隙間
  • 劣化した壁の隙間
  • 瓦屋根の瓦の隙間
  • 扉や窓サッシの隙間
  • エアコン配管と壁の間

ネズミが通った後はラットサインと呼ばれる跡が付きます。天井裏や床下からラットサインを確認し、その痕跡を追いかけることによって侵入口を見つけられます。

侵入口を塞ぐ場合には、ネズミ専用のアイテムを使用しましょう。ダンボールや簡易メッシュで塞いでいるような方もいるのですが、そのような物はネズミが噛んで穴を開けてしまうため、効果がありません。

侵入口を塞ぐ防鼠アイテム

侵入口を塞ぐ防鼠アイテム

ネズミの侵入口を塞ぐためには頑丈な金属製パネルと、ネズミが嫌うような成分が含まれているパテ(防鼠パテ)がおすすめ。

アルミ製のパンチンングメタルはネズミが穴を開ける心配も少なく、頑丈に穴を塞ぐことが出来ます。色々なサイズが販売されているのですが、多くの場合はA4サイズ程度のものを備えておくと安心でしょう。アルミ製なので穴の大きさや場所によって切って使用できます。ビスで固定してしまえば、ネズミがかじって穴を開ける危険性も低いでしょう。

小さな隙間の場合、パテで埋めてしまうのがおすすめです。パテといっても通常のホームセンター等で売られているようなものではなく、ネズミ専用のものを使用するのがおすすめ。

ネズミの侵入を防止するため、パテ自体にネズミが嫌うような成分を含ませた「防鼠パテ」というものが販売されています。ネズミが嫌がるハッカやハーブの香り、辛み成分であるカプサイシンが含まれています。防鼠パテを使用するとネズミが近寄りにくくなるだけではなく、もしかじられた時にも辛み成分が含まれているため、かじるのを諦めてくれます。

室内の清掃を行う

ネズミを追い出して再発させたくないのであれば、家の掃除を徹底することもとても重要です。

そもそもネズミは食料を求めて建物に侵入してきます。秋から冬にかけて、気温が下がる時期に寒さを凌ぐために侵入してくることもあるのですが、水と食料がなければ生きていけません。ネズミは体にエネルギーを貯めることが出来ないため、2、3日食べ物がなければ餓死してしまいます。

ネズミが好む食べ物

  • 人間が出した生ゴミ
  • 床に落ちた食べカス
  • 炊飯器周りに落ちた米
  • 食べかけの食パン
  • ピーナッツ等の豆類
  • コンロ周りの油汚れ
  • ゴキブリ等の害虫、昆虫

ネズミを侵入させたくないのであれば、キッチンやリビングにネズミの食料となるものを放置せず、家の中を常に清潔に保つことが重要。ネズミが食べられるものがない状態を作れば、ネズミは食料を求めて屋外に出て行ってくれるのです。

ネズミ駆除用バルサンを使用すればネズミが侵入しにくい環境を作れるのですが、また戻ってくるのでは意味がありません。ネズミ駆除用バルサンを使用しながら室内を徹底的に清掃することによって、ネズミが戻ってくる理由をなくすことが大切。

ネズミ被害が再発する場合は専門業者へ駆除依頼がおすすめ

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出展元:駆除ザウルス

今回ご紹介したネズミ駆除用バルサンは、あくまでもネズミを追い出す、ネズミの侵入を防ぐための燻煙剤。つまり、ネズミ被害そのものを完全にブロックできるものではありません。ネズミ駆除の補助的に使用するものです。

ネズミ駆除用バルサンを使用しても、ネズミ被害が再発する可能性は大いにあります。侵入口が塞げていなかったり、家にネズミが寄ってくるそもそもの原因を解決していない場合は再発リスクが非常に高まります。

ネズミ被害を完全に解決するのであれば、やはりしっかりとネズミの駆除をしてから再発防止策を徹底するしかありません。自分でネズミ駆除を行うことも可能なのですが、やはり専門業者の技術には敵いません。

駆除業者へ依頼すると駆除費用が掛かってしまうため、その費用を節約する目的で自分で駆除したい方もいるでしょう。しかし、何度も被害が再発するとそのたびに駆除用品を買いそろえる必要があり、気付いた時には業者へ依頼するネズミ駆除費用よりも高い金額がかかっているなんてケースも…。

もしネズミ駆除用バルサンを使用したのにネズミ被害が再発するような場合、駆除業者へ依頼してしまうのがおすすめです。被害解消までの駆除スピードも早く、さらに結果的に費用も節約できる可能性があります。業者によっては再発保証を付けてくれる業者もあるため、もし駆除後に再発した時には無償で対応してくれるでしょう。

ネズミ駆除業者へ依頼するときの注意点

ネズミ駆除を行っている業者は非常にたくさん存在します。各地域に根差した地域密着型の個人店もあれば、全国展開している大きな会社まで。

ネズミ駆除を業者へ依頼する際には、その業者選びは非常に重要。件数は少ないものの、中には駆除業者として活動していながら駆除技術が全くなかったり、法外な駆除費用を請求してくるような悪徳業者も存在するのです。

ここでは、ネズミ駆除業者を選ぶ際に注意すべきポイントについて簡単にご紹介します。

ネズミ駆除業者を選ぶ際の注意点

  • 現場調査をしてくれるか
  • 見積書を詳細に提示してくれるか
  • 駆除にかかる期間は提示されているか
  • 再発に対しての保証はあるか
  • 支払方法は適切か

現場調査をしてくれるか

ネズミ駆除をしっかり行おうと思えば、被害を発生させているネズミを駆除することはもちろん、ネズミが侵入してくるような侵入口をふさぐことが重要です。侵入口を塞げていなければ、いくらネズミを駆除したとしても再発するリスクが残ります。

つまり、ネズミ駆除は駆除作業だけではなく再発防止のために侵入口を塞ぐ作業が非常に重要なポイントなのです。

駆除業者によっては、最初に電話問い合わせをしたタイミングやメール連絡のタイミングで見積もりを作ってくれる業者もいます。しかし、実際の駆除費用はネズミの発生状況や建物の状態、侵入口の場所などによって大きく金額が変動します。そういったリアルな状況は現場を訪れ目で確認しなければわからないのです。

もし現場確認せずに見積もりを提示されている場合、実際に作業が開始されると追加料金を請求される可能性もあります。事前情報と現場状況に違いがあるため追加作業、追加作業…という形でどんどん費用が膨らむ可能性があるのです。

もし駆除業者へ依頼するときには、ちゃんと現場調査をしてもらってから正式な見積もりを作成してもらいましょう。

見積書を詳細に提示してくれるか

駆除費用の見積もりを出してもらうときには、口頭ではなくしっかりと紙面で見積書を作成してもらいましょう。ただ金額が記載されたようなものではなく、法的効力があるような見積書がベストです。

さらに、見積書で重要となるのは作業金額だけではありません。

  • どのような項目に対して
  • どのような作業を
  • どのような期間で

行う費用なのかを確認すべきです。

駆除という作業の中には殺鼠剤の設置や交換、粘着トラップの設置や交換が含まれますし、侵入口を塞ぐために高所作業が必要となる場合もあるでしょう。一式としてまとめられたような見積もりでは、それぞれの作業に対してどのような費用がかかっているのかを確認できません。

また、見積書では作業期間の目安も重要となります。駆除作業が完了するまでにはどれくらいの期間がかかるのか、その期間内に何度の駆除作業を行うのかを確認しておくべきです。

さらに、再発に対しての駆除費用が記載されていないかを確認しておきましょう。再発に対しては無償対応している業者が多いのですが、再発に対して追加料金を請求されるような場合もあります。その見積書は再発防止までを含んだ見積もりなのかを確認しておきましょう。

駆除にかかる期間は提示されているか

ネズミ駆除が一回の作業で完結することは、ほぼありません。

  • 現場調査をしてから駆除方法を選定
  • 殺鼠剤を設置して生息しているネズミに毒エサを食べさせる
  • 屋内に残ったネズミを粘着トラップで捕獲する
  • 侵入口を塞いで再発防止対策を行う
  • ネズミの被害があった場所を清掃・消毒・殺虫する

というような流れになるのが一般的であるため、複数回の駆除作業が必要となり、長い場合は数ヵ月にわたる作業期間が必要となります。

駆除業者に費用を見積もってもらったとき、その駆除費用が1回だけの作業を想定したものなのか、完了まですべてを含んだ料金なのかを確認しましょう。

さらに、完了までにどれくらいの期間を想定しているのか、完了までに何回の作業を想定しているのかを確認しておきましょう。なるべく早く解決したいと考えられているでしょうし、いくら駆除費用が安かったとしてもズルズルと何か月もかけて駆除作業に入られるのでは満足できないでしょう。

再発に対しての保証はあるか

ネズミ駆除はいくらプロが行ったとしても100%再発を防ぐことはできません。ネズミも生き物であるため、こちらが想定しないような行動を起こしたり、今まで見つかっていなかった侵入口から侵入してくるような可能性もあります。

駆除作業が完了した後、もし再発した場合に保証してもらえるのかを確認しておきましょう。再発に対しての保証が付いていない場合、同じ侵入口から何度もネズミに侵入されてしまい、そのたびに高額な駆除費用を請求される可能性もあります。

再発保証がついている場合でも、

  • 再発保証の保証期間
  • 別の場所から侵入された場合の保証はあるのか
  • 追加作業は割引なのか、無料なのか

という点を確認しておくと安心でしょう。再発を防げるのが一番ですが、もし再発してしまった場合の対策もしっかりとしておきましょう。

支払方法は適切か

ネズミ駆除の業者の中には小規模の事業者も多く、いまだに現金集金の会社もあります。特に地域密着型の小規模企業や個人事業主として活動している駆除業者は現金やり取りになるケースが多々あります。

現金支払い自体には問題がないのですが、現金で支払ったときにはしっかりと領収書を発行してもらいましょう。支払ったにもかかわらず、「未払い」として請求してくるような悪徳業者も存在します。実際、私が相談を受けたお客さんはそのような悪徳業者に捕まった経験があったそうで、私が作業に入るときにはしっかりとすべて法的効力のある書面で契約を交わしていました。

金銭トラブルの原因となるため、最近は現金やり取りは行わずに銀行振り込み、クレジットカード払い、電子マネー決済等を推奨している会社が多い印象です。

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【再発させない】ハウスプロテクト

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害獣被害でありがちな再発を徹底防止する「再発防止」に力を入れている駆除業者。
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対応エリア

【関東】東京都、埼玉県、群馬県、千葉県、栃木県、茨城県
【関西】大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県
【東海】愛知県、岐阜県、三重県、静岡県
【中国・四国】岡山県、広島県、島根県、鳥取県倉吉市、愛媛県松山市、愛媛県今治市、香川県高松市、香川県丸亀市
【九州】福岡県、熊本県、長崎県、佐賀県、大分県日田市、山口県下関市

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害虫駆除業者として、年間800件以上の現場で駆除作業を行なっているムシマルがゴキブリ、ネズミ、ハチ駆除に使える知識をご紹介。駆除の方法だけではなく、使える殺虫剤、予防・対策方法、駆除業者の選び方まで幅広くご紹介します。 プロフィールはこちら

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