ねずみ駆除

ネズミのフンの特徴と見つけたときの対処法!正しい清掃で被害を広げない。

2024年11月5日

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ネズミのフンの特徴と見つけたときの対処法!正しい清掃で被害を広げない。

このページにはネズミ、ゴキブリの写真が表示されることがあります。

玄関やカーポート、ベランダに落ちている黒い粒々…。もしかするとそれはネズミのフンかもしれません。

気持ち悪いけど、どうやって掃除すれば良いの?ネズミが家の中に入ってたらどうしよう?

と不安に思われている方も多いでしょう。ネズミのフンは雑菌や病原体が潜んでいるため感染症の原因になる可能性がありますし、フンが落ちていると言うことはネズミが近くに生息していると言うこと。もしかすると室内に侵入しているかもしれません。

ネズミのフンをただのゴミと思って掃除していると、フンに含まれている病原菌が飛散し、サルモネラ症やレプトスピラ症、ハンタウィルスなど恐ろしい病気にかかってしまう可能性もあるのです。

今回はネズミのフンの見分け方と正しい処理の方法、ネズミ対策の方法までをご紹介します。ネズミは放置しているとどんどん繁殖して増えてしまうもの。繁殖して増えるとフンの量や場所もどんどん増えてしまうため、早めの対処が必要です。

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ネズミのフンの見分け方

ネズミのフン

家の周辺に落ちている黒い小さなフンがネズミのフンである可能性があるのですが、ネズミのフンを見分けるためにチェックすべきなのは

  • フンが落ちている場所
  • フンの大きさ
  • フンの色

ネズミのフンは屋内だとキッチンや家具の裏、屋外だとエアコン配管の付近や通風口、ベランダなどで見つけられます。大きさは5mm前後で、黒か濃い茶色のものはネズミのフンである可能性が高くなります。

また、ネズミは基本的に排泄を我慢できないため、一箇所にフンが溜まっていると言うよりは散り散りにフンが散らばっているケースが多々あります。トイレを決めて排泄すると言うよりは歩きながら排泄しているため、ネズミの行動範囲を知るためにもフンの場所は重要。

ネズミの種類によってもフンの特徴があるため、もしネズミのフンが落ちていた場合にはフンを確認し、どんなネズミが生息しているのかを事前に確認しておきましょう。もし被害が大きくなり駆除業者へ依頼する時、事前にフンの場所やネズミの種類が分かっていると駆除がスムーズに進むためです。

クマネズミのフン

クマネズミ
フンの大きさ約5mm〜10mm
フンの形楕円形で細長く、散らばっている
フンの色茶色・灰色

クマネズミは運動能力が高く、比較的高い場所まで移動するネズミです。屋内でも柱やパイプを駆け上り、屋根裏に生息していたりします。逆に、屋根裏から壁を伝ってキッチンに侵入してくることもあるため、行動範囲が広いのがクマネズミの特徴。

そのため、フンも高い位置にすることが多くなります。天井裏、換気扇周辺、背の高い家電の上などにフンがある場合、クマネズミの可能性が高くなります。移動しながら排泄するため、フンが一箇所に固まらずバラバラに散らばります。

フンそのものに大きな特徴はないのですが、穀物や果物を好んで食べているため、他のネズミに比べるとフンの色が明るい(茶色・灰色)傾向にあります。

クマネズミは比較的警戒心が強く駆除が難しいネズミ。もしクマネズミが生息していると感じたら、駆除業者に依頼してみるのも早く解決する一つの方法です。

ハツカネズミのフン

ハツカネズミ
フンの大きさ約4mm〜8mm
フンの形両端が尖った米粒のような楕円形
フンの色茶色

ハツカネズミは体が小さいため、フンも一般的なネズミの中では小さい部類に入ります。倉庫や物置、屋内の物陰に隠れて生息するネズミであり、警戒心が非常に強いネズミ。もし物置の中や倉庫の隅にフンが落ちているのであれば、それはハツカネズミかもしれません。

フンは4mm〜8mm程度の大きさで、両端が尖った米粒のような形。ハツカネズミも一箇所に固めて排泄する習性はなく、移動しながら排泄するためフンもバラバラに散らばります。

また、ハツカネズミは体から独特の匂いを発しており、フンにもその匂いが残っていることがあります。フンの匂いを確かめるのに躊躇される方は、ネズミ駆除業者に確認してもらいましょう。駆除費用については無料見積もり対応している業者が多いので、まずは確認してもらうだけでもOK。

ドブネズミのフン

ドブネズミ
フンの大きさ約10mm〜20mm
フンの形太くて丸い楕円形
フンの色黒色・濃い茶色

ドブネズミは体が大きいため、フンも大きくなります。10mm〜20mm程度の大きさのフンをするため、もし屋外に落ちていてもぱっと見でわかるほど。ドブネズミは他のネズミと違いフンを一箇所に溜める習性があるため、大きめのフンが一箇所に固まっている場合にはドブネズミを疑いましょう。

ドブネズミは排水溝、下水道などを移動して屋内に侵入してくるため、キッチン、洗面所、トイレなど水回りにフンが集中している場合はドブネズミが侵入している疑いがあります。ドブネズミが一般住宅に侵入するケースは少ないのですが、古いお家だと大型のドブネズミが侵入してキッチンの床下に巣を作っていることもあるので要注意。

文字通りドブの中に生息するネズミなのでその体も不衛生。もしフンを見つけた場合は素手で触れないようにしましょう。

他の動物とのフンの違い

ネズミのフンがあるので、駆除して欲しい。

と私たち駆除業者に依頼があって訪問した際、ネズミのフンだと思ったものが別の動物であるケースも多々あります。小動物は似たようなフンをするため、ぱっと見では見間違えてしまうのもしょうがありません。

もしネズミのフンではなかったっとしても、ちゃんと業者に確認してもらって駆除ができる場合は良いのですが、もしフンだけ見てネズミだと思っていたのに実は別の動物だったと言う場合もあります。もしネズミだと思っていたのにイタチやテン、ハクビシンなど小動物が入り込んでいると大問題に発展しかねません。

もし家の周りにフンが落ちていた時には、それがどんな動物のものなのかを簡単に確認しておくと安心でしょう。

コウモリのフン

コウモリ
フンの大きさ約5mm〜10mm
フンの形細長く、雑巾を絞ったような形
フンの色黒色・濃い茶色

一番よくネズミのフンと間違えられるのがコウモリ。コウモリのフンは5mm〜10mmほどの大きさをしており、ちょうどネズミのフンと大きさが同じです。さらに、色も黒色や濃い茶色をしているものが多いため間違いやすいのです。フンが落ちている場所も窓の近く、天井裏につながる場所、エアコン室外機付近、通風口の近くなど、ネズミのフンが見かけられる場所とよく似ています。

コウモリとネズミのフンで一番分かりやすい違いは、そのフンの形です。ネズミのフンは米粒のように楕円形をしているのに対して、コウモリのフンはねじれたような形をしています。よく見ると雑巾を絞ったような形になっており、中央がギュッとねじれているのです。

また、コウモリのフンはネズミのフンに比べて乾燥してパサパサしています。ほうきなどで掃いた時にパラパラと崩れてしまうのであれば、それはコウモリのフンである可能性が高いです。さらに、ネズミは移動しながら排泄するためフンがバラバラに散らばっているのに対し、コウモリは一箇所で排泄するためフンが一箇所に固まっているのも特徴。

もしコウモリのフンを見つけたら駆除してもらいたいと思うかもしれませんが、コウモリは鳥獣保護法により捕獲や駆除が禁止されている動物です。そのため、駆除業者としても駆除を行うことができないのが現状。と言っても、追い出したり防除したりすることはできるため、まず駆除業者に相談してみるのが良いでしょう。

ゴキブリのフン

ゴキブリ
フンの大きさ約1mm〜3mm
フンの形砂粒のような粒
フンの色黒色・濃い茶色

ゴキブリもネズミも、同じような場所に生息して行動します。人間の食べ残し、生ごみ、紙屑、ホコリなどを狙って侵入してくるため、同じような場所を行動しているのです。そのため、ネズミのフンが落ちている可能性が高いエアコン室外機、通気口、ベランダ、キッチンの物陰にゴキブリもフンをします。

ネズミのフンを見たことがない人だと、ゴキブリのフンを見てネズミと勘違いしてしまうこともあるでしょう。ゴキブリがフンをするイメージがなく、黒くて丸いフンがパラパラと落ちているとまず最初にネズミを疑う方も多くおられます。

ネズミとゴキブリのフンで一番大きな違いがその大きさと形。ゴキブリは体も小さいためフンも1mm〜3mm程度とかなり小さめ。さらにネズミのフンは米粒のような楕円形をしているのに対し、ゴキブリのフンは砂粒のように丸い粒々です。パラパラとした黒い粒々が転がっているのであれば、それはゴキブリのフンかもしれません。

もしゴキブリが屋内に侵入して繁殖しているのであれば大問題。1シーズンで大繁殖して室内にも出没してくるかもしれません。気になる時には駆除業者へ相談してみましょう。

ゴキブリ対策と駆除についてはこちら

イタチなど小動物のフン

イタチ
フンの大きさ約6mm〜10mm程度
フンの形細長い形
フンの色黒色系

ネズミだと思っていたら、実はイタチが侵入していたということも多々あります。特に古いお家だと壁に大きな隙間が空いていたりするので、イタチほどの大きさの動物でも屋内へ入り込んでしまうのです。ベランダや通風口、天井裏などにフンをすることが多く、ネズミが行動するような場所にフンが落ちているので間違えてしまうのも仕方ありません。

ネズミと違い、イタチは排泄を我慢できるため一箇所にまとめてフンをします。また、ネズミのフンは乾いているものが多いのですが、イタチのフンは水分を含んで湿っぽい状態。哺乳類のフンをイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。

イタチは小動物や昆虫、果物などを食べる雑食性の動物。そのためフンに動物の毛や果物の種が混じっていることが多々あります。雑食で動物性の肉を食べているためフンの匂いも強烈。放置していると天井に大きなシミを作り、周囲に強烈な臭いを放つようになります。

ネズミのフンによる被害

もしネズミのフンが家の周りや屋内に落ちていると様々な被害に発展します。ネズミ被害は、ネズミそのものに食べ物をかじられるような被害だけではなく、フンだけでも大きな被害に発展する可能性があるのです。

ネズミは排水溝や下水を移動する動物であるため体はもちろん、フンはとても不衛生。フンをされることで家の中が汚れるだけではなく、病原菌によって健康被害に発展する可能性もあります。

フンによる家屋の汚染

基本的にネズミの体は常に汚れています。排水溝や下水道を駆けずり回っているため体の表面は汚れが付着しており、室内でもその体を擦り付けながら走り回っています。隙間に侵入する時などは体が壁にすりついた状態で移動するため、ラットサインと呼ばれる黒い跡が付くことも。

このように体を擦り付けて走り回る習性がありながら、ネズミは排泄が我慢できない動物です。そのため、フンをしたとしてもそのフンの上を体を擦り付けながら移動するのです。体にフンが付いた状態でいろんなところを移動するため、もし室内にネズミが発生したらそこらじゅうが汚染されてしまいます。

ネズミのフンは少し湿っているため、天井裏にフンをされると天井にシミが出来ることがあります。シミができるほどフンが落ちているとフンのアンモニア臭がひどく、室内や家具に匂いが移ってしまうことも。異臭の原因となるためネズミのフンがあった場合には早めの対処が重要です。

病原菌への感染

ネズミは感染症の原因となる寄生虫や病原菌を持っています。もしネズミに噛まれてしまったら鼠咬症(そこうしょう)という病気に感染する可能性もあり非常に危険。しかし、実はフンだけでも病原菌に感染する可能性があるのです。

サルモネラ症

サルモネラ症は、ネズミのフンや尿と一緒に排泄されたサルモネラ菌が食品に付着し、人がその食べ物を食べてしまうことによって感染する病気です。人がサルモネラ菌に感染してサルモネラ症を発症すると、急性胃腸炎を発症し、腹痛、発熱、下痢などの症状が出ます。

レプトスピラ症

レプトスピラ症は、サルモネラ菌と同じようにネズミのフンや尿と一緒に排泄されたレプトスピラ菌によって感染する病気ですが、こちらは下水や水田などの排水に流れているような水からも感染します。体に傷がある状態でレプトスピラ菌が含まれた水に触れることによって感染したり、時にはその水を飲んでしまうことで経口感染します。

レプトスピラ菌に感染すると高熱・黄疸(おうだん)・筋肉痛などの症状が現れるのですが、これには1週間〜2週間ほどの潜伏期間があるため注意が必要。何も知らずにレプトスピラ菌を撒き散らしてしまう可能性もあるのです。

ハンタウイルス

ハンタウイルスというのはあまり知られていない名前ですが、乾燥したフンのホコリを吸い込むことによって感染するウィルスです。このハンタウィルスは現在でも治療法が確立されていないウィルスであり、ネズミのフンが原因となるウィルスの中で最も恐ろしいものと言えるでしょう。

ハンタウィルスに感染すると発熱、頭痛、悪寒、脱力、めまい、背部痛、嘔吐などの風邪に似た症状が出ます。急に重症化する恐れもあり、重症化すると死亡リスクもある恐ろしい病気なのです。

ネズミのフンの正しい掃除方法

ネズミのフンの正しい掃除方法

もしネズミのフンを見つけたとしても、病原菌に感染してしまう可能性があるため絶対に素手で触れないように気をつけましょう。ネズミのフンは適切な方法で処理しなければ屋内が汚れる原因となるだけではなく、病原菌を広く拡散してしまう可能性もあります。必ず手袋やマスクなどの防護用品を着用してから清掃を行いましょう。

必要な道具

ネズミのフンを掃除する時には使い捨てのものを選びましょう。病原菌が付着する可能性がありますし、ネズミが生息している場所で作業するためダニが付着する可能性もあります。洗濯したとしても使い回しするのは衛生上良くないため、使い捨てにしてしまった方が安心でしょう。

ネズミのフンを掃除するためのアイテム

  • マスク
  • ゴム手袋
  • 保護メガネ
  • ほうき
  • ちりとり
  • 雑巾(キッチンペーパーでも可)
  • 消毒液(アルコール等)

一般的な清掃用具に加えて、マスク、ゴム手袋、保護メガネを用意しましょう。マスクやゴム手袋は家に常備しているものがあるかもしれませんが、保護メガネはネズミのフンを掃除するように準備するべきです。

ネズミのフンに含まれているハンタウィルスというものはフンのホコリに乗って感染するウィルス。そのため、手や口、鼻だけではなく目もしっかりと保護しておかなければ感染する可能性があります。

ネズミのフンがあった場所は病原菌が飛散している可能性が高いため、アルコールや次亜塩素酸ナトリウム等の消毒液も忘れずに準備しておきましょう。「今度で良いか」と放置するのではなく、掃除するのと同じタイミングで消毒してしまわなければ、病原菌が拡散する可能性があります。

掃除の方法

ネズミのフンの掃除はなるべく明るい時間帯に行いましょう。ネズミ自体が活動しにくいことと、落ちているフンを見落とさないためにも明るい環境で掃除を行うべきです。しっかりと綺麗にしたのに翌日以降にフンが落ちているとなれば、その近辺に大量のネズミが生息している可能性もあります。そういったネズミの生息規模を確認するためにも、明るい時間帯に綺麗に掃除してしまうべきです。

ネズミはマーキングする動物です。そのため、フンと一緒に排泄されている尿も綺麗に掃除しておきましょう。尿の匂いが残っていると、ネズミがまた同じ場所に戻ってきてフンをする可能性があります。掃除をした後には消毒すると共にしっかり消臭しておくのがポイント。消臭剤はトイレや生ゴミ用の強力なものがおすすめです。

写真を撮っておく

掃除をする前に、フンが落ちている場所の写真を撮影しておきましょう。

もしネズミの被害が大きくなってきた時、駆除業者へ依頼することもあるでしょう。その際に初回の訪問でネズミの種類を特定するのですが、フンの写真が残っていれば生息しているネズミの種類を特定することができ、駆除作業がスムーズに進みます。

また、掃除をしても一回で綺麗さっぱり完了することは少なく、同じ場所に何度もフンをされる可能性もあります。そういった時に被害状況が大きくなっているのか、徐々に収束しているのかを確認するためにも写真があると判断しやすいのです。

フンの周辺を除菌

マスク、ゴム手袋、保護メガネを着用したら、まず最初にするのは掃除ではなく除菌。フンとその周辺にアルコールや次亜塩素酸ナトリウム等の消毒液を散布しておきましょう。フンに付着している病原菌に感染しないよう、作業前の最初に除菌しておくのが大事です。

また、ハンタウィルスはフンに付着しているホコリが浮遊することによって感染します。そのため、フンとその周辺にアルコール等の水分を吹きかけておくことによってホコリの浮遊を防ぎ、フンをほうきで掃いた時に病原菌が飛散しないよう処置します。

フンを集めてビニール袋へ

周辺を除菌したらほうきでフンを集めていきます。フンや周辺のホコリをちりとりに集めてからビニール袋に捨てます。大きな家庭用ゴミ袋を用意しておくと捨てるときに便利です。

ほうきで集められなかったような細かいゴミは雑巾やキッチンペーパーを使用して集め、そのままゴミ袋に捨てましょう。消毒していると言っても病原菌が付着している可能性があるため、同じ場所をゴシゴシと拭き掃除するのではなく、あくまでもゴミをつまんで捨てるようにします。

全体のフンとゴミを掃除できたら、雑巾やキッチンペーパーを使用して水拭きしましょう。

周囲を殺菌消毒消臭

掃除が完了したら、もう一度周囲をアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを用いて除菌・消毒します。掃除をすると目に見えない菌を飛散させている可能性があるため、病原菌が残らないよう広い範囲全てを除菌・消毒します。

また、ネズミのフンや尿は強い匂いを発するため、消毒後には消臭しておきましょう。消臭は一般的な消臭剤で大丈夫なのですが、トイレや生ゴミの消臭に使うような強力なものがおすすめ。ネズミはマーキングする動物なので、尿の匂いが強烈なのです。

侵入経路を遮断

ネズミのフンを掃除したとしても侵入経路を遮断しなければ再発する可能性があります。ハツカネズミの場合は1cm程度の小さな隙間でも入り込んでくるため、隙間という隙間を塞がなければいけません。

  • 外壁に空いた隙間
  • 壁と基礎の隙間
  • 壁と天井の隙間
  • 窓、扉などの隙間
  • 通気口の穴
  • エアコン室外機から壁へ伸びている配管
  • 排水口

などの場所からネズミは侵入してきます。このような場所に空いてしまった隙間を埋める必要があるのですが、ホームセンターなどで売っているパテやフタはあまり効果がありません。ネズミは想像以上に賢く力が強い動物です。しっかりとネズミ用のもので対策する必要があるのです。

ネズミの侵入を防ぐため、パンチングメタルや防鼠ブラシなどのグッズもありますし、ネズミの忌避剤を練り込んだ防鼠パテというものも販売されています。そういったネズミ対策専用のものを使用しましょう。

自分で出来るネズミ駆除方法

もしネズミのフンを見かけただけでなく、ネズミ自体が発生している場合には駆除する必要があります。ネズミ被害は放っておいても収まることがないため、駆除しなければずっと続きます。

キッチンの食べ物をかじられたり、フンで部屋が汚れたりするだけでなく、ネズミ自身が病原菌を持っているため感染症の恐れもあるのです。放置していると病原菌に感染しサルモネラ症、レプトスピラ症、鼠咬症などの病気にかかる可能性もありますし、ネズミに寄生したダニに噛まれてツツガムシ病になる可能性もあります。

ここでは、自分でできるネズミ駆除の方法について簡単にご紹介します。ネズミ駆除についての詳しい方法は下記の記事をご覧ください。

ラットサインを探す

ネズミ駆除を行うためにはネズミの行動範囲を把握しなければいけません。もし天井裏から物音がしているとしても、そのネズミはどこから侵入して、どの範囲を行動しているのかを確認しなければ駆除はできないのです。適当な場所にトラップを設置しても、ネズミの行動範囲に入っていなければ意味がありませんし、いきなり現れたトラップを警戒して行動範囲を変えてしまう可能性もあります。

そこで、ネズミ駆除を行う際には最初にラットサインを探します。ラットサインというのは文字通りネズミの跡のこと。

ネズミは不衛生な場所を好んで行動しているため、その体は常に汚れています。排水や生ごみ、糞尿などが付着した体を擦り付けながら移動するため、ネズミが移動した場所や侵入した穴の付近は黒く汚れます。これがラットサインと呼ばれるものです。

  • 天井や床の隅
  • キッチン家具の裏
  • 配線が固まっている場所

などはラットサインが付きやすい場所であり、ネズミ駆除の時には重点的に確認します。

殺鼠剤を設置

ネズミ駆除というと粘着トラップやバネトラップをイメージされる方も多いかもしれませんが、実はトラップで捕獲するのではなく殺鼠剤を使用するのがおすすめ。ネズミは一気に繁殖する動物なので粘着トラップで1匹ずつ捕獲するのはとても非効率的。たまたま1匹見かけただけで、実は100匹以上のネズミが隠れている可能性もあるのです。

そのため基本的には殺鼠剤を使用した駆除がメイン。

殺鼠剤は遅効性の毒エサであり、ネズミのを高血圧状態にして内出血を起こさせる毒です。内出血が起きたネズミは目が見えにくく喉が渇く状態になり、水場を求めて家の外へ出て行きます。その結果、家の中で死んでしまわず、家の外へ出て排水溝や下水道で力尽きるのです。家の中に死骸が残ることもなく、衛生的にも有効な薬。

出来れば早く駆除したいから、早く効く薬が良いんだけど…?

と思われるかもしれませんが、ネズミは警戒心が強いため、急に仲間が死ぬと殺鼠剤を警戒して食べなくなります。そのため、食べてコロッと死んでしまうような毒ではなく、1週間ほどかけてじわじわと効いていく殺鼠剤が効果的。多少時間はかかりますが、確実な方法を取りましょう。

殺鼠剤を設置する場所

殺鼠剤は天井裏、キッチン家電の後ろ、ベランダ、通風口付近などに設置しましょう。ネズミが行動しているエリアに設置するのが原則です。

ネズミは餌場と運動場を分けて生活しているため、殺鼠剤を設置するなら餌場に設置しなければ食べてくれません。運動場に急に餌が置かれていると警戒してしまい、別の場所へ移動していく可能性もあります。

まずは調査として各所に殺鼠剤を設置し、1週間ほど様子を見てから設置場所を再検討するなどのリサーチが必要なのです。

殺鼠剤を使用する時には素手で触れないように

ネズミは非常に嗅覚が優れている動物です。もし設置された殺鼠剤から人間の匂いがすると、そのものを警戒して近寄ってくれません。

殺鼠剤だけでなく、殺鼠剤を設置する際に人が触れたような場所は人間の匂いがするため警戒してしまい、そもそも生息するエリアを変えてしまう可能性もあります。せっかく殺鼠剤を設置して駆除が進んでいたのに、ちょっと匂いが残ってしまったが故に振り出しに戻ってしまうこともしばしば。

なので、殺鼠剤を設置する時には軍手をすることはもちろん、長袖長ズボンを着用し、匂いを発する香水などは付けないように気をつけましょう。

粘着トラップを設置

殺鼠剤でネズミの生息数が減少してきた後に、粘着トラップを使用して捕獲します。

いきなり粘着シートを使用すると、急に現れたトラップを警戒してしまいますし、1匹捕まった場合に「ここは危険だ!」と鳴いて仲間に危険を知らせることもあります。他のネズミが粘着トラップ=危険なものと認識してしまうと、その周囲のネズミに対して粘着トラップで捕獲することは非常に難しくなるのです。

そこで、粘着トラップを使用するなら殺鼠剤を併用しましょう。先に述べたように殺鼠剤はネズミの血圧を上げ、目が見えない状態にする薬です。高血圧で内出血を起こすことにより警戒心も弱まり、粘着トラップに捕まりやすくなります。もし捕まったとしても周りの仲間に危険を知らせることも出来ず、そのまま力尽きるネズミが多いのです。

また、粘着トラップを使用するなら壁にピッタリと密着した状態で使用しましょう。ネズミは隙間を好んで移動するため、もし粘着トラップと壁の間に隙間があると、その隙間を移動してしまいます。ネズミが移動できそうなところはびっしりと粘着トラップでカバーしておきましょう。

なかなか捕まらないなら中央にエサ(殺鼠剤)を設置

確実に殺鼠剤を食べているのに粘着トラップに捕まらないネズミもいます。その場合、もしかするとネズミの行動範囲と粘着トラップを設置している場所がずれている可能性があります。殺鼠剤は餌場に設置するのが原則ですが、粘着トラップは運動場として使っている場所に設置するのが効果的。

しかし、その場所の区別を正確に把握することは難しく、色々とテストしてみるしかありません。粘着トラップを設置しても捕獲できないということは、その場所が餌場になっている可能性もあるため、粘着トラップの中央に殺鼠剤を少し設置してみましょう。その殺鼠剤を食べに飛びついてきたネズミが捕獲できることも多々あります。

忌避剤を設置

殺鼠剤、粘着トラップを使用したネズミ駆除が完了したら、ネズミがいたと思われる場所をしっかり掃除し、忌避剤を設置しましょう。ハーブの香りがするゲルや、辛味成分であるカプサイシンが含まれたパテなど様々な忌避剤が販売されています。

殺鼠剤を食べて弱ったネズミは、そういった忌避剤があると近寄ってきませんし、異変を察知して屋外へ逃げ出します。ちゃんと侵入経路を遮断し忌避剤を設置すれば、新しく別のネズミが侵入してくることを防げます。

被害が続く場合はネズミ駆除業者へ依頼

ネズミのフンは侵入したネズミの種類を特定したり、侵入経路を見つけ出すのに役立つ情報。しかし、ネズミのフンを掃除して、殺鼠剤や粘着トラップを使用した駆除を行ったのに、それでもネズミが減らないこともあります。私たち駆除業者のもとにも

去年もネズミがいて駆除したのに、今年もまたネズミが出てくるんです。

と相談をいただくことが多々あります。毎年同じような場所にネズミのフンが落ちているとなると、侵入経路が空いていて同じ場所からネズミが侵入しているのかもしれません。その場合、ちゃんと駆除することはもちろん、侵入経路を見つけて対策することが重要。

駆除業者は駆除作業をするだけではなく、侵入そのものをシャットアウトすることも仕事のうち。ネズミに悩まされないよう、元を断つ対策を行いましょう。

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害虫駆除業者として、年間800件以上の現場で駆除作業を行なっている筆者がゴキブリ、ネズミ、ハチ駆除に使える知識をご紹介。駆除の方法だけではなく、使える殺虫剤、予防・対策方法、駆除業者の選び方まで幅広くご紹介します。 プロフィールはこちら

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