気温が下がる秋頃に天井裏で発生する「カリカリ…」という物音。それ、もしかしたらネズミが生息しているのかもしれません。ネズミは寒い時期になると、寒さを凌ぐために屋内へ侵入してきます。また、キッチンに出されている食べ物や生ごみなどの食料を狙って侵入してくるケースも。
ネズミはとても警戒心が強く、人間よりも優れた聴覚を持っています。そのため、人間には聞こえないような音でも拾い、自分の身に迫る危険を回避して生活しているのです。
そこで、その特徴を逆手に取った超音波ネズミ駆除器というものも販売されています。ネズミが嫌いな音を鳴らしてネズミを駆除する(追い出す)ための機械であり、楽天やAmazonなどのショップで簡単に購入できるもの。最近ではYouTubeでその音を発している動画があったり、スマホで利用できるアプリまであります。
しかし、実際に超音波でネズミを駆除するというのは難しいのが現状。
この記事では「なんとかネズミを見ずに簡単に駆除したい!」とお悩みの方へ、ネズミが嫌いな音について、また超音波ネズミ駆除器の使い方、その効果や注意点についてご紹介します。
ネズミが嫌いな音とは?
ネズミは周波数が24kHz〜45kHzほどの高音域の音を苦手としています。これはよくモスキート音(蚊の音)と呼ばれるもので、蚊の羽のような甲高い音であり、人間には聞こえないような音域。厳密にいうとモスキート音は20kHz程度の音域なので、それよりも高い音がネズミに有効です。
ネズミは聴覚が発達しているため、人間が聞こえないような周波数の音もキャッチします。人間がキーキーと甲高い音を嫌うように、ネズミも24kHz〜45kHzほどの高い周波数の音を苦手としているのです。
24kHz〜45kHzという高音域の音は、ネズミには聞こえますが人間には聞こえません。そのためネズミ駆除のために大きな音で超音波を発していたとしても、人間には害がないのです。超音波駆除器を使用している方の中には、「寝るときに音を鳴らして寝るだけでネズミのカリカリという音に悩まされなくなった」という方もいます。
ペットがいる家庭は超音波の音域に要注意
超音波は人間には聞こえないものの、動物の中にはその高音域をキャッチしてしまうものもいます。そのため、犬や猫などペットを飼っているご家庭では超音波駆除器の使用に要注意。もしかするとネズミ駆除のための超音波がペットに悪影響を与えてしまう可能性があります。特に同じげっ歯類のハムスターは影響を受けやすいので注意が必要。
各動物が聞き取れる周波数について
動物の種類 | 聞き取れる周波数 |
---|---|
ネズミ | 0.2〜68kHz |
ハムスター | 1〜50kHz |
猫 | 0.06〜65kHz |
鳥 | 0.2〜8kHz |
犬 | 0.065〜50kHz |
魚 | 0.05〜5kHz |
人間 | 0.02〜20kHz |
上の表から分かる通り、ネズミが嫌う24kHz〜45kHzほどの高音域はほとんどの動物が聞き取れる音域。ペットとして買われている猫や犬も24kHz〜45kHz程度の音域は普通に聞こえる範囲になるため、少なからず影響を受ける可能性があります。
もしペットを飼っているご家庭で超音波式のネズミ駆除器を使用する場合、55kHz以上の音を発する超音波駆除器が良いでしょう。ネットで販売されている超音波駆除器の中にはペットに配慮し、ペットに対して悪影響がないことが確認されたものも販売されています。
天敵となる動物の鳴き声も嫌う
ネズミは非常に体の小さな哺乳類であるため、常に天敵に襲われる可能性がある世界に生きています。ネズミの天敵はフクロウやネコ、タカなど大型の鳥です。そういった動物の鳴き声や羽の音もネズミは瞬時に聞き取り、一目散に逃げ出します。
といってもネズミは非常に賢い動物。家の中でネコの鳴き声を鳴らしたり、鳥の羽音を出した程度では天井裏から逃げ出してくれることはありません。そういった音を聞いた最初だけは驚いて静かになるかもしれませんが、天敵そのものがいないことを確認すると今まで通り普通に生活を始めます。
ただ、もし室内にまでネズミが出てきている場合は、猫や鳥などのペットを察知してその行動範囲には近寄らないようになるでしょう。
超音波でのネズミ駆除は効果がイマイチ
ネズミ駆除も行っている私たち業者からすると、超音波ネズミ駆除器はあまりおすすめできるものではありません。これは私が駆除業者だから、駆除依頼をしてもらいたくて超音波は効果が無いといっているわけではありません。超音波ネズミ駆除基そのものに効果が無いというわけではなく、本来の目的に対しての使い勝手に問題があります。
駆除する効果はない
超音波ネズミ駆除器は「駆除器」という名前がついていながら、本来の駆除をする効果はありません。駆除という言葉は追い払うこと、また毒等で死亡させることを言います。超音波自体にはネズミを殺傷する効果はありません。
あくまでもネズミが嫌いな音を出して、その音でネズミを追い払おうというもの。しかし、ネズミが実際に集団で家から外へ出てくれるほどの効果は期待出来ず、ネズミが嫌がる音を出す程度なのです。嫌な環境なだけで、存在できない環境ではないため駆除出来るとは言い切れません。
効果が薄い個体もいる
ネズミも生き物なので、超音波の効果をしっかりと受ける(音を聞き取る)個体と、効果が薄い個体がいます。人間でも、耳が良い人、悪い人がいるのと同じですね。
ネズミは集団で生活している動物であるため、その中のどれくらいの割合に対して超音波の効果が出るかが事前にはっきり分からないのです。そのため効果があった!と思っても、もしかすると全体の10%程度のネズミがおとなしくなっただけで、その他90%は普通に生活している可能性があります。
もし生息しているネズミの多くが超音波の効果を受けにくい個体だった場合、いくら超音波を出し続けていてもネズミ被害が収まることはないでしょう。
音に慣れると効かない
もし最初は超音波の効果があったとしても、ネズミ自身が慣れてしまうこともあります。同じ音を聞き続けることによって慣れてしまい、超音波の効果が薄くなってしまうのです。
音に慣れてしまった場合には周波数を少し変更することで、再度ネズミが嫌がる音を出すことも可能。1ヶ月程度のスパンで周波数を変えると効果的でしょう。
しかし、実際にネズミが慣れてしまっているのか、今どの周波数が効いているのかを確認する術はありません。なんとなくネズミの物音がしなくなった、音がするようになった、という曖昧な基準で周波数の変更を行わなければいけません。
つまり、超音波を嫌がるネズミと共生しているだけで、そもそもネズミ被害を解決することができないのです。
再発する可能性が高い
超音波ネズミ駆除器の効果が発揮できた場合、ネズミは超音波を嫌がって家の外に出て行きます。屋内(天井裏)が住むのに嫌な環境になっているため、外に出て別の住処を探しに行きます。
しかし、本来のネズミは住む場所を求めて屋内に入ってくるだけではなく、食べ物を求めて入ってきます。つまり、超音波が聞こえなくなったら、また食べ物を求めて屋内に侵入してくる可能性があるのです。
ネズミを「駆除した」と言える状態にするためには、追い出すだけではなく侵入させないための工夫が大事です。ずっと超音波を出し続けるというのは他の生き物に影響する可能性もあり現実的ではありません。侵入させないためには侵入するための入り口(侵入口)を塞いでしまう必要があります。
超音波駆除器を使う場合のメリット
超音波ネズミ駆除器は駆除効果はあまり期待出来ないものですが、使用するメリットもあります。一般的なネズミ駆除というと殺鼠剤(毒餌)を使用したり粘着トラップを設置したりするため、少なからず人間の生活に影響が出ます。超音波駆除器ならそういった毒を使用することもないため、人間に対して影響がないのが一番のメリット。
実際にインターネットでも数多く販売されているものであるため、業者へ依頼するよりも超音波駆除器を使用するメリットというものはあります。
死骸を見ることがない
殺鼠剤や粘着トラップを使用したネズミ駆除では、ネズミの死骸が発生します。
殺鼠剤はネズミを高血圧にし、喉が渇いたネズミが屋外に出て死ぬように作られている毒なのですが、時には屋内で死んでしまうネズミもいます。粘着トラップはネズミを捕獲して捨てるものなので、回収のタイミングでどうしてもネズミの死骸を見ることがあります。中には死なずに生きたまま捕まっているネズミもいるため、粘着トラップを回収することに躊躇する方も多いでしょう。
粘着トラップそのものを忘れて放置しなければネズミの死骸をちゃんと捨てる事ができますが、時には力強いネズミが粘着トラップを体にくっつけたまま移動してしまいます。すると、粘着トラップに絡まったまま壁の隙間に落ちて死んでしまったり、巣になっている天井裏の奥の方で死んでしまったりします。このようにネズミの死骸が回収できなくなってしまう可能性もあるのです。
超音波駆除器を使用した場合、ネズミが超音波によって死ぬわけではないため、ネズミの死骸が家の中に残ることはありません。粘着トラップのように捕獲するものでもないので、死骸を見るようなタイミングもないのです。
ネズミそのものが苦手で見るのも嫌だという方は、超音波駆除器で追い払う作戦も一つの選択肢かもしれません。
人体への安全性が高い
ネズミ駆除を行う場合、殺鼠剤という毒餌を使用します。基本的に人体に影響が少ないように作られているのですが、もし食べてしまうと貧血、嘔吐などの症状を及ぼすことがあります。遅効性の殺鼠剤でも体調を崩すのですが、毒性が強く即効性の高い殺鼠剤を食べてしまうと、最悪の場合は死に至る可能性もあります。
超音波駆除器はそういった毒を使用しません。誤って子供が殺鼠剤を触ってしまった、燻煙剤を吸い込んでしまった、というようなトラブルが発生しないため、安全性が高いと言えます。
超音波駆除器が超音波を発していても私たちは聞き取る事が出来ず、音が出ていることも分かりません。子供がいる家庭であれば、殺鼠剤を使用するよりも超音波駆除器の方が安心かもしれませんね。
操作が簡単で誰でも使える
ネズミを駆除するために殺鼠剤を設置したり粘着トラップを設置したり、という作業は素人の方には難しいかもしれません。
- ネズミの生息場所を調査して殺鼠剤を設置
- 定期的に食べている量を確認しながら場所を移動
- 殺鼠剤が効果を発揮し出したことを確認したら粘着トラップを設置
- 捕獲できない場合はおびき寄せる餌を使用
- 粘着トラップで捕獲したら回収して廃棄
という方法になるため、なかなか手間がかかります。さらに天井裏での作業がメインとなるため、そういった狭い場所へ入り込んでの作業に抵抗がある方も多いでしょう。ちゃんと作業着を着ていても服がドロドロに汚れます。
その面、超音波駆除器は設置して音を鳴らすだけでOK。天井裏へ登って作業する必要もないため、年配の方でも安心して使用できます。
超音波ネズミ駆除器の種類と使い方
今はインターネットで超音波ネズミ駆除器がたくさん販売されています。あまり何度も購入するものではないため、事前にしっかりと調べてから失敗がないように購入しましょう。選ぶ時に確認するべきポイントは以下の4つ。
電源 | 電源がある場所に設置するならコンセント式。 電源が取れない場所に設置するなら乾電池式。 |
有効範囲 | 家の大きさによって必要となる範囲が違います。 300㎡ほどの有効範囲があるものを選択すれば、ほとんどのお家で効果を発揮するでしょう。 |
周波数の切り替え | ネズミが慣れてしまわないように周波数を切り替えられるタイプのものがおすすめ。 |
ペットに影響しないか | ペットを飼っている場合、ペットに影響がないことをを確認されているものを選びましょう。 |
超音波ネズミ駆除器といってもいろんなタイプがあるため、設置する場所、家の大きさなどを確認して最適なものを選びましょう。何度も買い替えるようなものではないため、どうせ買うならちゃんと最初に良いものを選んでおくのがおすすめです。
ネットで買える超音波ネズミ駆除器
ここでは、楽天やAmazonで購入できる超音波ネズミ駆除機をご紹介します。
ネズミ超音波撃退器
電源 | 単二形乾電池×4本(連続使用で約2ヶ月) |
出力周波数 | 18kHz~32kHz |
有効範囲 | 約50坪 |
周波数切り替え | 定期的に自動で周波数が切り替わるタイプ |
こちらの超音波撃退器は乾電池式なので設置場所を選ばないのが嬉しいポイント。有効範囲も約50坪なので、ある程度の大きさの一軒家でも安心。2階建て建物の場合、1階の天井裏に設置するのが良いでしょう。定期的に周波数が変更されるため、ネズミが慣れてしまわないような仕組みになっています。
この商品は常時超音波を発するモードだけでなく、周囲が暗くなると超音波を発するようなセンサーも付いています。日中はネズミ被害がないため、省電力として夜間だけ使用するような使い方が可能。
超音波ネズミ駆除機
電源 | コンセント式 |
出力周波数 | 22kHz~85kHz |
有効範囲 | 約200㎡ |
周波数切り替え | 自動で周波数が切り替わるタイプ |
こちらの超音波ネズミ駆除機はコンセント式になっているため、電池の消耗を気にしなくて良いタイプ。ネズミが嫌がる超音波だけではなく、害虫が嫌がるような電磁波も発しているため、寝室のコンセントに挿しておくと効果があるかもしれません。
定期的に周波数が切り替わる方式になっているのに加え、スピーカーが3つ付いているため多方向に対して超音波が出ているのもポイント。とりあえず設置して放置しておきたい方にはおすすめです。
超音波駆除器の効果的な使い方
超音波ネズミ駆除器を使用する場合、その効果をしっかりと引き出すために以下のポイントに注意をして設置しましょう。
- なるべく建物(部屋)の中心に設置する
- カーテンなど音を吸収するものが間にないか確認する
- 室内と天井裏の二箇所に設置する
- 効果は1ヶ月ほど様子を見て判断する
超音波は人間が聞こえない音なので、実際に音が出ているかを確認するのは難しいのです。その機械を信じるしかないのですが、上記のように超音波が家の隅々まで行き渡るように設置し、1ヶ月ほどは効果を待ちましょう。
超音波は柔らかい物にぶつかると音(波)が吸収されてしまい効果を発揮できません。壁など硬いものなら反射してくれるのですが、超音波が向かう先にカーテンのような布製のものがないか確認しておきましょう。
また、ネズミは室内ではなく天井裏に生息する事が多いため、超音波駆除器を設置する場合は室内と天井裏の二箇所に設置するようにしましょう。室内用に電源コンセントのものを、天井裏用に乾電池式のものを購入しておくと便利です。
ネズミが嫌がる音を出すスマホアプリ:超音波バリア
超音波発生器だけではなく、最近ではスマホアプリで超音波を発するものがあります。それが「超音波バリア」というアプリ。
しかし、これの効果は正直怪しいかなと思います。私自身が使っているわけではないのでなんとも言えないのですが、アプリダウンロードの説明を見てみると
このアプリは、虫や動物が嫌う「超音波」を発生させられます。
もしかしたら、下記のような効果があるかもしれません。・「蚊」や「蠅」を遠ざける
・「犬」や「猫」を黙らせる
・ 家から「鼠」を追い出せる
・ 群れる「若者」を散らせる
・「ナンパ」を未然に防げる信じるか信じないかは、あなた次第・・・
ちょっと、いかにもジョークグッズ的な紹介文。そもそもスマホのスピーカーからそこまで正確に周波数を合わせた音を発する事ができるのか、というのが謎。気になる方は一度ダウンロードしてみても良いかもしれませんが、あまり効果は期待しないでおきましょう。
超音波ネズミ駆除器よりも忌避剤の方が効果アリ
超音波ネズミ駆除器はネズミの嫌いな音を出してネズミを追い出すアイテムですが、
- 個体によって効果が薄い
- 慣れてしまうと効果がない
- 再発する可能性が高い
といった理由から、駆除業者としてはあまりおすすめできるものではありません。何よりネズミ被害の根本解決が出来ないため、一時的に音やフンなどの被害が収まったとしても、すぐに再発する可能性が高いのです。再発したら周波数を変えて対応するという仕組みですが、それではイタチごっこになってしまいます…。
そこで、殺鼠剤や粘着トラップを使用した駆除ではなく、より簡単にできるネズミ対策としておすすめできるのが忌避剤の設置。
忌避剤というのはネズミが嫌がるハーブ等の匂いがするゲル状のもので、置いておくだけでネズミが匂いを嫌がって寄り付かなくなります。そのものが匂いを発するだけで電源を使用するようなものではないため、設置したらそのまま数ヶ月放置でOK。
ただし、忌避剤も設置する場所や置き方を選ばなければ効果を発揮できません。
忌避剤を設置する場所
忌避剤を設置する場合、まず最初にネズミの通り道を確認しましょう。ラットサインと呼ばれるネズミが通った場所を確認すれば、どのあたりをネズミが移動しているか知る事ができます。
ネズミは下水道や排水溝など汚い場所を移動しているため、体の表面は泥やゴミ、糞尿が着して汚れています。室内でも汚れた体を擦り付けながら移動するため、部屋の隅や天井の角、配線が固まっている場所などに黒い通り跡が残る事があります。それがラットサインと呼ばれるもの。ラットサインについて詳しくはこちらをご覧ください。
ラットサインが確認できれば、その跡を追いかけることによってネズミがどこから侵入しているかを確認できます。つまりネズミ被害の元となっているネズミの侵入口を見つける事ができるのです。
忌避剤を設置する時には、ネズミが侵入している入り口付近に設置しましょう。建物の中心部分に忌避剤を設置したとしても、ネズミが忌避剤に近寄らないだけで屋内をウロウロ行動できてしまいます。それでは全く意味がありません。
時々、ネズミが降りてきそうな点検口や床下収納の入り口に忌避剤を設置しているお宅がありますが、それもあまり効果はありません。ネズミが室内に侵入する可能性は減るかもしれませんが、天井裏や床下などに大きな巣を作って繁殖している可能性があります。ネズミは目に見えない場所で増えるため、根本解決(侵入しないようにする)が大事なのです。
侵入経路を遮断
忌避剤を設置する時、忌避剤で侵入を防ぐことももちろん大事なのですが、そもそも空いている穴を塞ぐことも重要。ネットで調べるだけでも、ネズミ侵入防止用のパテやパンチングメタルなど様々なアイテムが売っています。私たち駆除業者も同じように防鼠パテやパンチングメタルを使用して穴を塞ぎます。
侵入口を塞いだら、その近辺に忌避剤を設置しておきましょう。忌避剤の効果は100%ではありませんが、ネズミの嫌いな匂いで侵入を防ぐものであるため、穴を塞ぎつつ忌避剤を設置することによってネズミ対策はかなり効果的になります。
ネズミを駆除したいなら駆除業者へ依頼
- ネズミは駆除したいけど、ネズミを見たくない
- ネズミの死骸は見たくない
- 子供がいるから殺鼠剤などの毒を使いたくない
- なるべく手軽にネズミ対策をしたい
という方はインターネットで調べて、超音波式のネズミ駆除器に期待されている方も多いでしょう。しかし実はネズミ駆除はそんなに簡単なものでもないのです。あくまでも生き物なのでネズミの種類によって特徴も違いますし、同じ種類のネズミでも個体ごとに特性があります。一概に超音波が効くとは言い切れないのです。
さらに、ネズミは超音波に慣れてしまうため定期的に周波数を変更する必要があります。その周波数は24kHz〜45kHzという高周波数になるのですが、ペットを飼っている方は要注意。その音は犬や猫も聞き取れる周波数帯になってしまうため、大事なペットが体調不良を起こす可能性もあるのです。
そもそも、超音波式のネズミ駆除器は「駆除」という名前がついているものの、本質的な駆除は出来ないものです。ネズミが嫌がる音を出して屋内から追い出すためのアイテムなので、それだけで完全にネズミ対策ができるというものではありません。
もし、自分でネズミを見たくない、死骸を見たくない、でもしっかり駆除したいという場合には、思い切って駆除業者へ依頼してしまうのがおすすめです。あれこれとグッズを買って試す必要もありませんし、プロがしっかり駆除と侵入対策をしてくれるので、一時的な駆除ではなく再発防止も可能。
ネズミ駆除費用の相場
ネズミ駆除にかかる費用相場は多くの場合、一般家庭で3万円〜5万円ほどです。もちろん発生状況や家の大きさ、戸建てか集合住宅化などの条件により異なるのですが、一つの目安として5万円ほどの費用で駆除できるとイメージしておけば安心でしょう。
実際の駆除費用については、業者に見積もりしてもらうと確実です。家の大きさや被害の状況を見て、実際にかかる費用を見積もりしてくれます。ほとんどの業者が見積もり自体は無料で行っているので、安心して問い合わせできます。
ネズミ駆除にかかる期間
ネズミ駆除は
- 現場確認、被害状況の調査、殺鼠剤の設置
- 殺鼠剤の交換、増設
- 粘着トラップの設置
- 侵入箇所の特定、塞ぐ作業
という流れで行うため、1ヶ月ほどの期間がかかります。1ヶ月の間に3回〜4回ほど訪問して作業を行い、1回の作業時間は1時間ほどで完了する場合が多く、作業時間帯は日中でも可能です。夜間に行動するネズミだから夜間に対応するというわけではなく、日中にトラップを仕掛けて1週間〜2週間後に確認するという作業の繰り返しです。
しかし、被害状況が甚大である場合などは駆除に数ヶ月かかることもあります。この点についても、駆除業者に見積もりを取ってみるのが良いでしょう。