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カラス対策はごみを見せないのが先!網目5mmのネットと巣の扱い方

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カラス対策の記事のアイキャッチ

朝出したごみ袋が、出勤するころには破られて道に散らかっている。カラス対策を調べ始めるのは、たいていこの場面からです。ベランダの手すりにカラスが止まるようになった、庭の木に巣ができて近くを通るたびに鳴かれる、という相談も同じ時期に増えます。

先に答えを書くと、カラス対策はごみを見せない・届かせない・出す時間をずらすの3つで考えます。ネットは網目5mm以下のものを選び、裾に重りを入れて端まで覆います。CDや目玉の風船は、カラスが慣れると効かなくなります。巣は、卵やヒナがいれば許可なしには取れません。

私は害虫駆除業者として年間800件以上の現場に出ていますが、カラスは担当していません。私自身も、鳥獣保護法に関わる駆除の作業はしていません。この記事は、環境省のカラス対策マニュアルと鳥獣保護管理法の条文、杉並区などの案内をもとに、ごみ・ベランダ・巣の場面ごとにまとめました。

カラス対策は「見せない・届かせない・時間をずらす」の3つで考える

カラス対策は、カラスとごみが出会う機会を減らすことです。環境省のマニュアルは、ごみ対策を「物理的な遮断」と「時間的な遮断」に分けています。この記事では、そこに「中身を見せない」を足して、カラス対策の3つの遮断と呼びます。

カラス対策の3つの遮断。見せないは、生ごみを新聞紙で包んで袋の中身が見えないようにすること。届かせないは、網目5mm以下のネットやふた付きのボックス、ベランダのテグスでくちばしを届かせないこと。時間をずらすは、前の晩に出さず収集の直前に出すこと

3つに分けるのは、どれか1つだけでは穴が残るからです。環境省のマニュアルは、カラスがごみを散らかす原因として、半透明の袋で中身が見えること、収集時間に合わせず前の晩から出していること、ネットのかけ方が不完全なことの3つを挙げています(環境省「自治体担当者のためのカラス対策マニュアル」)。ネットを買ったのに荒らされるなら、残りの2つのどちらかが空いていると考えてください。

このマニュアルは2001年に作られたもので、少し古い資料です。ただ、ネットの網目や収集時刻の調査など、家庭のごみ対策に使える数字が載っている公的資料はほかにほとんどありません。この記事では、そこから家庭で使える部分を抜き出しています。

ごみのカラス対策は網目5mm以下のネットで端まで覆う

ごみのカラス対策でいちばん効くのは、網目5mm以下のネットでごみ袋を端まで覆うことです。環境省のマニュアルは、ネットは5mm目以下の細かいものが有効だとしています。ネットの上にごみ袋を置いたり、袋がネットからはみ出したりしていると、そこから破られます。

ごみネットのかけ方の良い例と悪い例。良い例は、網目5mm以下のネットでごみ袋をすべて覆い、裾を重りで押さえている。悪い例は、ネットが小さくて袋がはみ出している、ネットの上に袋を置いている、網目が3cmと粗い

3cm目のネットはくちばしが入るので使わない

網目が3cmのネットでは、カラスのくちばしが入ります。環境省のマニュアルには、ゴルフ練習場のネットと同じものを流用した集積所で、3cm目のネット越しにカラスがごみをつついていた例が載っています。家にある園芸用のネットや防鳥ネットを転用するなら、まず網目を測ってください。

世田谷区は、配っていたネットの網目を20mmから4mmに変えています。自治体が配る網目の細かいネットがあれば、それを使うのがいちばん手軽です。

網目4mmのネットは軽いので、裾を重りで押さえる

網目の細かいネットには、軽くて風であおられる、カラスが下から頭を入れる、という弱点があります。環境省のマニュアルが3〜4mm目のネットについて挙げている欠点です。裾に重りが入ったものを選ぶか、端を石や水を入れたペットボトルで押さえてください。

大きさの目安は、複数の家が使う集積所なら3×4m、各家の前に出す戸別収集なら1.2×1.2mです(環境省マニュアル)。2×3mでは、ごみの多い日にあふれることがあるとされています。

商品網目大きさ・容量使う場所
噂のカラスよけネット(日本マタイ)4mm1.5×1.5m(45L袋約4袋)・2×3m(約10袋)・3×4m(約20袋)集積所
噂のカラスよけネット 戸別回収用(日本マタイ)4mm55×80cm(約70L)・95×80cm(約140L)自宅の前
GOMI-BOX 抗菌ゴミボックス(日本マタイ)約6mm90L・125L・165L自宅の前
(参考)環境省マニュアルの目安5mm以下集積所3×4m・戸別1.2×1.2m—

この表で見てほしいのは網目の列です。網目と大きさは、楽天市場の各商品ページで2026年10月22日に確かめました。同じメーカーでも、ネットは4mm、ボックスは約6mmで、ボックスは環境省の目安より1mm粗くなっています。ボックスは袋を枠で囲うので上からかぶせるネットとは条件が違いますが、網目だけで選ぶならネットのほうが目安に収まります。楽天市場で「カラスよけ ゴミネット」を検索してレビューがいちばん多かった折りたたみ式のボックス(2,221件)は、商品ページに網目の大きさが書いてありませんでした。網目の書いていない商品は、買う前にショップに聞くと確実です。

集積所の当番になって自治会のネットを新しくするなら、3×4mで裾に重りロープが入ったこのネットが、環境省の目安に合います。

戸別収集なら、上からかぶせるネットかふた付きのボックスにする

家の前にごみを出す戸別収集なら、袋の上からすっぽりかぶせるネットか、ふた付きのボックスが使いやすいです。1袋か2袋なら、かぶせるタイプは片付けも楽です。

かぶせるネットの戸別回収用は、45Lの袋1つと20Lの袋1つが入る55×80cmと、45Lの袋3つが入る95×80cmの2つの大きさがあります。裾に重りロープが入っています。

ボックスは、ごみの日の前に組み立てて置いておけるので、朝の手間が減ります。網目は約6mmと少し粗いので、生ごみは新聞紙で包んでから入れると、中身が見えにくくなります。

ごみを収集の直前に出すと、カラスが荒らす時間がなくなる

ごみは、前の晩ではなく、収集の直前に出してください。カラスは朝早くから動くので、ごみが外に置かれている時間が長いほど荒らされます。環境省のマニュアルには、収集時刻が早い地区ほど散乱が減ったという品川区の調査が載っています。

集積所のごみネットの裾で、ごみ袋をつつくカラス。右側の袋はネットからはみ出している

品川区は、収集車が回る時刻の目安を集積所に貼り、住民に時刻に合わせて出してもらいました。アンケートで「散乱防止に効果あり」と答えた人は、収集が8時までの地区で48.6%、12時までの地区で26.5%でした。

収集の時刻効果ありと答えた人
8時まで48.6%
10時まで32.8%
12時まで26.5%

出典: 環境省「自治体担当者のためのカラス対策マニュアル」(品川区の取り組み)

この表で見てほしいのは、収集が遅い地区ほど効果が下がることです。ごみが外に置かれている時間が長いほど、カラスに見つかる回数が増えます。収集の時刻は自分では変えられませんが、出す時刻は変えられます。前の晩に出すのをやめて朝に出せば、カラスが夜明けから集まってくる時間帯にごみが置かれていません。

時間をずらす効果は、三鷹市の夜間収集でも確かめられています。夜11時までに出して夜中に集める地区では、ごみの散乱を見かけた人が172人から37人に減りました。

CDや目玉風船は、カラスが慣れると効かなくなる

CDや光るテープ、目玉の風船は、置いた直後は効いても、カラスが慣れると効かなくなります。環境省のマニュアルは、これらは「いつもと違うものがある」ことへのカラスの警戒心を使った方法だと説明しています。毎日同じ場所にあれば、ただの景色になります。

草地に立って周りを見るカラス

さらに同じマニュアルは、慣れたあとの光り物は、かえってそこに生ごみがあると教える目印になりかねないと書いています。CDをぶら下げているのにごみが荒らされるなら、CDを外してネットを見直すほうが先です。

置くなら、1つの方法を続けずに、置き場所や種類を替えてください。マニュアルも、慣れさせないためにいろいろな方法を組み合わせることを勧めています。それでも、毎日のごみ出しでずっと効き続けるものはないので、光り物はネットの補助と考えてください。

音で追い払う方法にも、同じ慣れの問題があります。環境省のマニュアルは、カラスの悲鳴の録音を流す方法でも、慣れさせないためにほかの方法と組み合わせるとしています。私もネズミの現場では超音波の機器を使っていません。

ベランダや屋根のカラスは、テグスを縦に張って止める

ベランダの手すりや屋根に止まるカラスには、透明な釣り糸(テグス)を張るのが手軽です。杉並区は、羽を広げた長さより狭い間隔で、テグスを縦に張ると鳥の飛来を防げると案内しています(杉並区「カラス対策」)。

ベランダの手すりにテグスを張る図。手すりの上に支柱を立て、テグスを縦方向に、カラスが羽を広げた幅より狭い間隔で張る。両端はしっかり結び、たるませない

手すりの上に細い支柱を立ててテグスを渡すと、カラスが手すりに降りる場所がなくなります。杉並区は、野鳥がからまないよう両端をしっかり結ぶよう注意しています。たるんだテグスは、鳥がからまる原因になります。

ホームセンターの防鳥用テグスでも、釣り具店の透明な釣り糸でもかまいません。黒いテグスは、畑の防鳥用として売られているものです。

屋根の上は、自分で上るとけがのもとです。屋根にカラスが止まるだけで実害がないなら、ごみを荒らされない状態を先に作り、それでも困るときに業者へ相談してください。

カラスが人を襲うのは4〜7月の巣の近くで、帽子か傘で頭を守る

カラスが人を襲うのは、巣に卵やヒナがいる4〜7月ごろです。杉並区は、4月から7月ごろがカラスの繁殖期で、親ガラスが卵やヒナを守ろうとして人を襲うと説明しています。カラスは後ろから頭を狙い、脚で蹴ってきます。

翼を広げて飛ぶカラス

環境省のマニュアルによると、東京周辺では、巣作りが3〜4月、卵を温めるのが4〜5月、ヒナを育てるのが5〜6月です。卵は18〜20日でかえり、ヒナは30〜35日で巣立ちます。巣作りから巣立ちまでは約2か月です。

時期(東京周辺)巣のようす人への態度
3〜4月巣作り気にしないことが多い
4〜5月卵を温める近づくと鳴いて威嚇することがある
5〜6月ヒナを育てる頭をかすめて飛ぶ・脚で蹴る
6〜7月巣立ったヒナが低い所にいる近づく人をより強く警戒する

出典: 環境省「自治体担当者のためのカラス対策マニュアル」

この表で見てほしいのは、危ないのが巣立ちの前後だということです。マニュアルには、それまで静かだった親鳥が、巣立ったヒナが地面に下りたとたんに近づく人を攻撃するようになる例も書かれています。

いちばん確実なのは、巣の近くを通らないことです。迂回できない道なら、帽子をかぶるか傘をさして通ってください。どちらも環境省と杉並区が勧めている方法です。

落ちたヒナは連れて帰らず、段ボールをかぶせて役所に連絡する

地面にいるカラスのヒナを見つけても、拾って持ち帰らないでください。許可なく捕まえることになります。親ガラスが近くの人を襲っているなら、杉並区は、ヒナに段ボール箱やバケツをかぶせると親から見えなくなり、襲われにくくなると案内しています。そのうえで、市区町村の環境担当に連絡します。杉並区は、親ガラスが人を襲っている場合はヒナを区が捕まえています。

カラスの巣は、卵やヒナがいれば許可なしに取れない

カラスの巣は、卵やヒナがいれば許可なしに取ることはできません。鳥獣保護管理法の第8条は、鳥と鳥の卵を許可なく捕まえたり取ったりすることを禁じています。違反すると、第83条により1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です(e-Gov法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」)。

カラスの巣の状態別の扱い。巣作り中で卵がないときは許可は要らないが、近くに作り直されやすい。巣の横から尾が見えて卵を温めているとき、ヒナがいるときは許可が要る。ヒナが巣立って空になったら許可は要らず、片付けてよい

卵もヒナもいない巣を落とすことや、ヒナが巣立って空になった巣を片付けることには、許可は要りません。迷うのは、その間の時期です。

巣の横から尾が見えたら、もう卵がある

巣に1羽がじっと座っていて、巣の横から尾がはみ出して見えたら、メスが卵を温めているところです。環境省のマニュアルは、この様子が見えたらもう卵がある可能性があるので、取るには卵の採取の許可が要るとしています。この段階からは、自分で巣を落とさないでください。

卵を産む前に落としても、近くに作り直されやすい

巣作りの最中に落とせば許可は要りませんが、カラスはなわばりの中にもう一度巣を作ることが多いです。環境省のマニュアルは、早い時期に落とすと巣を作り直し、より攻撃的になることもあると書いています。杉並区も、作った直後に取ると同じ場所に作り直すことが多いので、卵を産んだあとに区が撤去するとしています。

巣作りを防ぐなら、材料を減らすほうが確実です。都会のカラスの巣は、針金のハンガーで作られていることが多いです。杉並区は、使い終わったハンガーを外に置かないこと、枝が放射状に広がらないよう庭木を剪定することを勧めています。

カラスの巣の撤去は、まず市区町村に頼めるか聞く

卵やヒナのいるカラスの巣は、まず市区町村に撤去を頼めるかを聞いてください。区によっては、許可を取って無料で撤去したり、業者に頼んだ費用を助成したりしています。

区対応主な条件
杉並区区が許可を取って卵・ヒナと巣を撤去民有地の巣・威嚇や攻撃の被害がある・土地の所有者か管理者の依頼・4〜9月の申し込み
文京区区が無料で撤去民有地の木の巣・威嚇や攻撃の被害がある、または想定される・所有者か管理者の申し込み
江戸川区業者に払った費用の3分の1を助成(上限7,000円、高所作業車を使ったら14,000円)個人の住宅の、卵やヒナが入った巣・許可を受けた業者に頼んだ場合

出典: 杉並区、文京区、江戸川区(2026年10月22日に確認)

この表で見てほしいのは、同じ東京23区でも対応が分かれていることです。役所が撤去してくれるなら費用はかかりません。助成だけの区なら、先に許可を持つ業者を探すことになります。お住まいの市区町村のホームページで「カラス 巣」と調べるか、環境担当の課に電話で聞くのが早いです。

電柱の巣は電力会社、街路樹の巣は道路の管理者に連絡する

巣のある場所によって、連絡する先が変わります。電柱の巣は電力会社かNTT、公園の木は公園の管理事務所、道路の街路樹は道路の管理者です。杉並区は、場所ごとの連絡先を一覧にしています。電柱の巣は、針金ハンガーが電線に触れて停電の原因になるので、自分で触らないでください。

業者に頼むなら、許可を取って作業するかを先に確かめる

業者に頼むときは、卵やヒナのいる巣の撤去で、鳥獣保護管理法の許可を取って作業するかを先に確かめてください。江戸川区の助成も、許可を受けた業者に頼んだことが条件です。環境省のマニュアルは、ハンガーを使った巣は数十kgになることがあり、高い所での作業と親鳥の攻撃があるので、慣れた業者に任せるほうがよいとしています。

このサイトで紹介している業者23社のうち、公式サイトで鳥害(ハト・カラス・ツバメ)を受け付けると書いているのは、害獣害虫駆除王の1社だけでした。フンや巣の被害に、鳥よけの施工と巣を作り直させない対策をするとしています。対応は関西・東海・関東の12都府県です。カラスの料金と巣の撤去の手続きは公式サイトに書かれていないので、見積もりのときに、許可を取って作業するかと費用を聞いてください。

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屋根裏や換気口に入る鳥はスズメやムクドリが多く、扱いがカラスと少し違います。音や時間帯での見分け方は、屋根裏の動物の見分け方と追い出し方にまとめています。ネズミ以外の動物は法律で守られている、という線引きは害獣駆除の頼み先と法律でも動物ごとに整理しました。

カラス対策はごみを見せないことが先、巣は卵の有無で動く

カラス対策は、ごみを見せない・届かせない・出す時間をずらすの3つから始めます。

  1. 生ごみは新聞紙で包み、袋の中身が見えないようにする
  2. ごみは網目5mm以下のネットで端まで覆い、裾を重りで押さえる。戸別収集ならかぶせるネットかふた付きのボックスにする
  3. ごみは前の晩に出さず、収集の直前に出す
  4. ベランダや手すりには、羽を広げた幅より狭い間隔でテグスを縦に張る
  5. 4〜7月は巣の近くを避け、通るなら帽子か傘で頭を守る
  6. 卵やヒナがいる巣は自分で取らず、市区町村に撤去を頼めるかを聞く

CDや目玉の風船は、ネットを整えたあとの補助です。巣は、尾が見えたら許可が要る段階だと覚えておけば、自分で手を出してよいかを迷わずに済みます。

よくある質問

カラスを捕まえたり殺したりすると罪になりますか?

なります。カラスは鳥獣保護管理法で守られていて、許可や狩猟免許なしに捕まえたり殺したりすると、第83条により1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。卵やヒナごと巣を取る場合も同じです。

地面にいるカラスのヒナを見つけたらどうすればいいですか?

拾って持ち帰らず、その場を離れてください。親ガラスが近くの人を襲っているなら、ヒナに段ボール箱やバケツをかぶせて親から見えなくし、市区町村の環境担当に連絡します。杉並区は、この場合は区がヒナを捕まえています。

カラスの鳴き声がうるさいときは何ができますか?

家の近くにカラスが夜に集まる「ねぐら」があると、個人で鳴き声を止めるのは難しいです。ねぐらからの追い出しは、環境省のマニュアルでも病院や学校の近くなどでの緊急の対策とされていて、自治体が行うものです。市区町村の環境担当に相談してください。

カラスは人の顔を覚えますか?

環境省のマニュアルには、巣を落とした人の服を覚えていて、同じ服の人をさらに攻撃するようになる例が書かれています。巣を自分で落とすと、その後も狙われることがあります。卵やヒナのいる巣の撤去は、市区町村か許可を持つ業者に任せてください。

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